コロナ禍で、自由な行動が制限されているなか、誰もがストレスを抱えている。家族が自宅で過ごす時間も増え、イライラにまかせて、思わず強い言葉で子供を叱りつけてしまう親もいるだろう。しかし、そういった言葉は確実に子供を傷つけている。
では、子供を傷つけることなく、さらには自己肯定感を高めるには、どんな言葉をかければいいのだろうか。うちの子専門家・大場美鈴さんの著書『楽々かあさんの伝わる! 声かけ変換』(あさ出版)を参考に、“不機嫌ワード”をいかに変換すればいいかを紹介する。
自己肯定感を高める声かけ
【許容範囲内なら大目に見る】
Before「なんでこんなことするの!」
↓
After「うん、グチャグチャだね」
食べ物をグチャグチャにしてテーブルに擦りつける、壁にお絵かきをしてしまうなど、掃除や後片付けが大変な遊びをされても、怒るのは控えよう。帝京短期大学生活科学科学科長の宍戸洲美さんはこう言う。
「“グチャグチャだね”“いっぱい描いたね”など、見たままの感想を述べるのがおすすめ。頭ごなしに怒ると自信をなくします。ただし、”汚れるから、次はこの紙に書いてほしいな”
などの代替案の提案を」(「」内、以下同)
【物事の善し悪しを多方面から見るクセをつけさせる】
Before「ダメダメ。やめておきなさい」
↓
After「○○はメリットだけど、××はデメリットだと思うよ」
「物事にはいい面と悪い面があります。大人でも思い込みで判断しそうになるのだから、子供はさらにその傾向が強いといえます。特に、一方向の情報だけで大事なことを決定しそうなときは、本人の意思を尊重しつつも、”
○○はメリットだけど、××はデメリットだと思うよ”と、多方面から判断できるような材料を与え、自分でどうすべきか考えるきっかけを作ってあげましょう」