コロナ禍で実施が危ぶまれた今年の大学入試も無事にすべてが終了し、国公立大の合格発表も終了した。最難関の東京大学、京都大学の合格者出身校別人数では、これまでとは異なる傾向が明らかになってきた。3月19日現在のデータで見てみよう。
開成の東大合格者数は40年連続でトップ
東大トップは開成(東京)の144人で、40年連続のトップ。平成、令和とトップは揺るがない。2位は灘(兵庫)の97人、3位は筑波大付駒場(東京)の89人だった。合格者の学類別内訳では、文I、理I、理IIの3学類でトップだ。文IIトップは聖光学院(神奈川)の23人、理IIIトップは筑波大付駒場の14人だった。
東大合格者の上位は私立一貫校の別学校が多いが、今年は西大和学園(奈良)が躍進した。昨年初めて中高一貫の女子生徒が卒業したが、今年は2年目となり快進撃が続いている。過去最高の76人合格で6位、共学校トップに立った。
公立では東大ランキング常連に異変も
その他では公立高の躍進が目立った。日比谷(東京)が昨年より23人増の63人。60人を超えるのは1970年の99人合格以来51年ぶりだ。
横浜翠嵐(神奈川)は13人増えて50人合格で、過去最多となった。神奈川には1970年代から1980年代にかけて、東大ランキングトップ10の常連だった湘南も有名だが、3年連続で横浜翠嵐が湘南を上回っている。特に今年は湘南が12人で大差となった。これだけの差は初めてのことだ。
浦和・県立(埼玉)は13人増えて46人合格だ。水戸第一(茨城)は15人増えて23人合格。2000年以来の過去最多の合格者数だった。茨城県には同じ公立トップの土浦第一があるが、東大合格者数で水戸第一が土浦第一を上回るのは1987年以来34年ぶりだ。この2校は4月から公立中高一貫校になる。卒業生が出るのはまだ先だが、今後の発展にも期待できる。