5年ぶりのパ・リーグ制覇を目指す北海道日本ハムファイターズ。2年連続Bクラスに低迷するなか、チーム復活のカギを握るのは不動の四番、中田翔(31)だ。昨季はキャリアハイとなる31本塁打をマーク。108打点で3度目の打点王に輝いた。オープン戦では自己最多の4本塁打を放ち、万全の状態で開幕に臨む。
緊急事態宣言が解除される前日の3月21日夜8時半、その中田が都内ホテルに姿を見せた。この日はオープン戦最終日。午後に名古屋でドラゴンズ戦をこなした後は、26日に仙台で行なわれる楽天との開幕戦まで試合はなく、移動の合間に、東京に立ち寄ったようだ。
ホテルのエントランスに現われた中田が引き連れていたのは、チームメートの中島卓也(30)と加藤貴之(28)。中島は2015年の盗塁王。昨季は打撃不振に喘いだが、今季はショートのレギュラー奪還を狙っている。加藤は先発ローテの一角を期待される若手投手だ。3人はいずれもスウェットの上下などラフなスタイル。手ぶらでスマホをいじりながらタクシーに乗り込み出掛けていった。
3人が再びホテルへ戻ってきたのは、日付をまたいだ深夜0時過ぎ。今度は正面エントランスではなく従業員用出入り口からひっそりと中へ──。
翌日、中田のインスタグラムには、〈開幕に向けて頑張るで!!〉というコメントとともに、中田、中島、加藤それぞれの顔のアップ写真が掲載されていた。前夜の外出時に撮ったものだろうか。
「球界は今、選手の行動を厳しく制限しています。NPB(日本野球機構)の『コロナウイルス感染予防ガイドライン』には、『不要不急の外出、外食を控える』『チーム行動以外の不要不急の移動は避ける』とされている。コンビニ以外は夜間の外出を完全に禁止している球団もあるほど。こんなに堂々と20時過ぎにホテルの正面からタクシーで出かけていく選手は見たことがないですね……」(球界関係者)
日本ハムに中田らの外出について見解を尋ねたが、締め切りまでに回答は得られなかった。
中田は3月の沖縄・名護キャンプで、自身の状態を「あまり良くない。ゴミですね」と語った。キャンプ期間中の外出自粛で、ホテルにほぼ缶詰め状態だったことがその理由だ。「みんなきれいごとを言うと思いますけど、僕は素直に、そこに関しては本当にストレスがたまった」と話していた。
はたしてこの日の外出が、ストレス発散につながったのだろうか。