新型コロナウイルスの感染が拡大するなか、健康を保ち、体力をつけるためにも、食生活に気をつけることが重要だ。特に“スタミナ”がつく食事を心がける必要もあるだろう。マンガ『深夜食堂』のスピンオフ企画として発売された滋養強壮グルメガイド『スタミナ深夜食堂』の共著者である安倍夜郎氏と左古文男氏は、「料理とスタミナには密接な関係がある」と考える。そんな2人が『深夜食堂』の“滋養強壮メシ”について、名シーンを振り返りながら語り合った。
左古:男女ともに性欲が衰えたり、なくなってしまうのは加齢によるものだと思いますけど、摂るべき栄養がちゃんと摂れてないことにも原因はありますよね。
安倍:スタミナがなくなると性欲もなくなるでしょ。
左古:そうですね。『深夜食堂』では精力がつく食材が登場する回も何度かありましたよね。たとえばカキはフライやホイル焼きを描いてますし。ほかにはどんな話がありましたかね。
安倍:ゆで卵を7つ食べる男の話とか、銀杏とか。
左古:卵は、ほぼ完全栄養食品と言われるほど、栄養がバランスよく含まれてる食品ですよね。ゆで卵の回は、確か見合いをした男が実はヅラで、いつそのことを相手に告白するかで悩んでるという話でしたね。
安倍:どうせなら、ということでスキンヘッドにして告白するんだけど、ふられてしまう。
左古:でも、その後、社内結婚して新婚旅行で由布院へ行く。マスターに届いた結婚を知らせるハガキには彼女と温泉に入っている写真が印刷されていて、彼の姿が温泉卵にしか見えないというオチで上手いなと思いました。卵は調理方法によって得られる効果が違ってくるみたいで、ゆで卵は育毛効果があるみたいですね。
安倍:銀杏の回は、未亡人に手を出した性豪の坊さんが息子の結婚相手の父親に愛人を取られる話。
左古:やはり、加齢には抗えないものですかね。