大学の“男女格差”はなくなりつつある。男子に比べてまだ低いが、女子の大学進学率も50%近くとなってきた。
そうしたなかで今なお、東京大学の女子学生比率は約2割にとどまる。女性が東大に通うことの難しさもあるという。
東大卒で元財務官僚のニューヨーク州弁護士・山口真由氏(2002年入学、文I)が振り返る。
「東大の女子学生は、“こうでなくてはいけない”という自縄自縛に陥りがちだと思います。サークル活動などでは、他大学の女子学生も一緒のケースがある。オシャレで可愛い『トンジョ(東京女子大)』や『ポンジョ(日本女子大)』の子たちと比べると、東大女子は垢抜けていない。受験勉強ばかりやってきた子たちが、いきなりファッション誌を読んでオシャレをしようとしても、うまくいかないんです。
東大の男子たちは女子大の彼女ができたといっては喜んで浮かれていて、自分たちは相手にされない。でも、妙なプライドが邪魔して、その現実をなかなか認められないんです。結果、『私たち東大女子が勉強している間、彼女たちは化粧してきたから』と吐き捨て、“賢い東大の女”として生きようとする。自分を縛ってしまい、生きづらくなるんです」
※週刊ポスト2021年4月9日号