ビジネス

スズキ「スペーシア」 N-BOX包囲網の急先鋒だが軽メーカーには”逆風”も

スペーシアカスタム(スズキ)のフロントビュー

スペーシアカスタム(スズキ)のフロントビュー

 軽自動車の販売台数でこれまで不動のトップを誇っていたホンダの「N-BOX」だが、ここにきて、N-BOXを脅かすクルマが急浮上している。スズキの「スペーシア」だ。いったい人気の秘密はどこにあるのか──。自動車ジャーナリストの井元康一郎氏が総走行距離3600kmのロングドライブで検証した。

 * * *
 日本の自動車販売の4割弱を占め、さらに増加傾向を示している軽自動車。その最激戦区は全高1.7m超級のスーパーハイトワゴンである。

 販売のカテゴリートップは単一車型としては普通乗用車を含めた無差別級でも首位のホンダ「N-BOX」だが、以前のような1強ではなく、強力なライバルが次々に挑みかかる戦国時代の様相を呈している。

長らく鬼門だったスズキのスーパーハイトワゴン

 N-BOX包囲網の急先鋒となっているのは、スズキ「スペーシア」である。実はスズキにとって、スーパーハイトワゴンは長年、鬼門だった。というのも、このクラスの開拓者であるダイハツ「タント」に後れること5年の2008年に「パレット」を発売したが、当初からタントに対して劣勢。2011年にホンダがN-BOXの第1世代を発売すると、N-BOX vsタントの戦いの狭間でまったく影の薄い存在になった。

 2013年には「スペーシア」という新車名で再チャレンジしたものの、これまたまったくパッとせず、販売上位にのし上がることができなかった。

 だが、2017年末に現行の第2世代モデルが出てから、突如快進撃が始まる。2018年にはそれまで到底歯の立たなかったタントを抑えて2位に浮上。N-BOXの背中も当初は遠かったが、年を追うごとにその差をじりじり詰めてきている。

スペーシアカスタムのサイドビュー。室内へのアクセスは平均的

スペーシアカスタムのサイドビュー。室内へのアクセスは平均的

スズキ・スペーシアカスタムのリアビュー。アタッシュケースみたいなデザインが特徴

スズキ・スペーシアカスタムのリアビュー。アタッシュケースみたいなデザインが特徴

関連記事

トピックス

ブラジル公式訪問中の佳子さま(時事通信フォト)
《ブラジルの飛行機でスヤスヤ》佳子さまの“寝顔動画”が拡散…「エコノミークラス」に乗った切実な事情
NEWSポストセブン
ロスで暴動が広がっている(FreedomNews.TvのYouTubeより)
《大谷翔平の壁画前でデモ隊が暴徒化》 “危険すぎる通院”で危ぶまれる「真美子さんと娘の健康」、父の日を前に夫婦が迎えた「LAでの受難」
NEWSポストセブン
沖縄を訪問された愛子さま(2025年6月、沖縄県・那覇市。撮影/JMPA)
天皇ご一家が“因縁の地”沖縄をご訪問、現地は盛大な歓迎ムード “平和への思い”を継承する存在としての愛子さまへの大きな期待 
女性セブン
TBS田村真子アナウンサー
【インタビュー】TBS田村真子アナウンサーが明かす『ラヴィット!』放送1000回で流した涙の理由 「最近、肩の荷が下りた」「お姉さんでいなきゃと意識しています」
NEWSポストセブン
バスケ選手時代の真美子さんの直筆サイン入りカードが高騰している(写真/AFLO)
《マニア垂涎》真美子夫人「バスケ選手時代」の“激レアカード”が約4000倍に高騰中「夫婦で隣に並べたい」というファン需要も 
NEWSポストセブン
来来亭・浜松幸店の店主が異物混入の詳細を明かした(右は来来亭公式Xより)
《“ウジ虫混入ラーメン”が物議の来来亭》店主が明かした“当日の対応”「店舗内の目視では、虫は確認できなかった」「すぐにラーメンと餃子を作り直して」
NEWSポストセブン
家出した中学生を自宅に住まわせ売春させたとして逮捕された三ノ輪勝容疑者(左はInstagramより)
《顔面タトゥーの男が中学生売春》「地元の警察でも有名だと…」自称暴力団・三ノ輪勝容疑者(33)の“意外な素顔”と近隣住民が耳にしていた「若い女性の声」
NEWSポストセブン
田中真一さんと真美子さん(左/リコーブラックラムズ東京の公式サイトより、右/レッドウェーブ公式サイトより)
《真美子さんとの約束》大谷翔平の義兄がラグビーチームを退団していた! 過去に大怪我も現役続行にこだわる「妹との共通点」
NEWSポストセブン
異物混入が発覚した来来亭(HP/Xより)
《「来来亭」の“ウジムシ混入ラーメン”動画が物議》本部が「他の客のラーメンへの混入」に公式回答「(動画の)お客様以外からのお問い合わせはございません」
NEWSポストセブン
金スマ放送終了に伴いひとり農業生活も引退へ(常陸大宮市のX、TBS公式サイトより)
《金スマ『ひとり農業』ロケ地が耕作放棄地に…》名物ディレクター・ヘルムート氏が畑の所有者に「農地はお返しします」
NEWSポストセブン
6月9日付けで「研音」所属となった俳優・宮野真守(41)。突然の発表はファンにとっても青天の霹靂だった(時事通信フォトより)
《電撃退団の舞台裏》「2029年までスケジュールが埋まっていた」声優・宮野真守が「研音」へ“スピード移籍”した背景と、研音俳優・福士蒼汰との“ただならぬ関係”
NEWSポストセブン
清原和博氏は長嶋さんの逝去の翌日、都内のビル街にいた
《長嶋茂雄さん逝去》短パン・サンダル姿、ふくらはぎには…清原和博が翌日に見せた「寂しさを湛えた表情」 “肉体改造”などの批判を庇ったミスターからの「激励の言葉」
NEWSポストセブン