コロナ禍で女性の自殺が増えている。なかでも、主婦や高齢者など「定職を持たない女性」が多いという。仕事があれば、やむを得ない外出の機会や、社会との接点がある。ところが、主婦や高齢女性は、コロナ自粛で家から一歩も出なくなったり、親族や友人と会えなくなったりして、孤独感が増したり、社会からの疎外感を強く持ったりするため、精神的に追い詰められやすいとされている。
「皇族方の中でも、感染症対策を最も徹底されているのが上皇ご夫妻でしょう。美智子さまは“上皇さまに感染させてはならない”というお気持ちで、『おこもり生活』を徹底してこられました。外出は仙洞仮御所(東京・港区)内のお庭の散歩と、通院のみ。娘の黒田清子さんともお会いしておらず、側近たちと顔を合わせる機会も制限されているといいます」(宮内庁関係者)
もちろん天皇皇后両陛下や愛子さま、秋篠宮ご一家といった家族とも会われていない。多方面に広い交友関係をお持ちの美智子さまにとって、どれだけストレスのかかる生活だろうか。そんな美智子さまが、やむにやまれぬお気持ちで、3月末、ごく短い時間だけ極秘で外出されることがあったという。
「3月29日に脳腫瘍で亡くなったピアニストの遠山慶子さん(享年87)の自宅を弔問されたのです。美智子さまが通院以外で外出されるのは、2020年10月に明治神宮を参拝されて以来、約半年ぶりです。どうしても遠山さんをお見送りされたかったのでしょう」(前出・宮内庁関係者)
遠山さんは美智子さまと同じ1934年生まれのピアニスト。フランスで活躍し、晩年、日本へ戻ってからも精力的にコンサートを行っていた。
「ピアノ演奏が趣味の美智子さまは約20年前、遠山さんと知り合い、意気投合されたそうです。ピアノを教わったり、アンサンブルの提案を受けたり、カラッとした性格の遠山さんは美智子さまに率直な意見を述べることも多かったようで、気の置けない友人だったようです」(皇室関係者)
美智子さまは毎夏恒例の群馬・草津でのご静養で、地元の音楽会に参加されてきた。音楽会には遠山さんも参加し、美智子さまも楽しみにされてきたのだが、昨年はコロナ禍により、ご静養も音楽会も中止になった。