国民的人気グループのメンバーから、次世代を背負って立つ今話題のグループまで、活躍を続けるジャニーズのアイドルたち。多くのテレビ番組に出演しているが、今春、日本テレビとTBSの対照的とも言える起用法が注目を集めている。コラムニストでテレビ解説者の木村隆志さんがその背景について解説する。
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3日放送の『ニノさん ドリームダービーSP』(日本テレビ系)は、昨年の大みそか以来となる二宮和也さんと櫻井翔さんの共演が話題を集めました。さらに2人は翌週11日の『ニノさん』でも共演し、『行列のできる法律相談所』(日本テレビ系)でもプライベートにかかわるエピソードが語られるようです。
振り返ると今年1月16日にも相葉雅紀さんがMCを務める『I LOVEみんなのどうぶつ園』(日本テレビ系)に櫻井翔さんが出演。日本テレビは昨年いっぱいで活動休止に入った嵐メンバーの共演で、寂しい思いをしているファンたちを再び喜ばせました。共演以外で、日本テレビは嵐メンバーの出演回数が最も多く、若手の起用は他局ほど多くありません。
一方、TBSは次世代ジャニーズを徹底的にフィーチャー。新番組『オオカミ少年』にSixTONESのジェシーさんと田中樹さんがレギュラー出演するほか、Snow Man初の地上波レギュラー冠番組『それSnow Manにやらせて下さい』がスタートし、リニューアル第1弾となる5日放送の『教えてもらう前と後』では次世代ジャニーズ特集が放送されました。さらに新番組『オトラクション』は、2月23日のプレ特番にSixTONES、13日のレギュラー初回にSnow Manが出演し、「準レギュラー的な扱いで交互に出演するのでは」という声も挙がっています。
その他でも、月曜21時台から19時台に移動する『アイ・アム・冒険少年』にSnow Manの向井康二さんと目黒蓮さん、月曜20時台の『クイズTHE違和感』になにわ男子の大西流星さん、藤原丈一郎さん、大橋和也さんがレギュラー出演中。先輩ジャニーズたちの出演は数えるほどしかなく、「若手をプッシュする」という方針は明らかです。
なぜ両局はこれほど対照的な戦略を見せているのでしょうか。
嵐が「ときどき共演」に留めている理由
まず日本テレビは冠番組『嵐にしやがれ』を放送していたほか、メンバーの主演ドラマや情報番組などへの出演も多く、嵐と良好な関係性のテレビ局でした。だからこそ活動休止中の現在も、ファンたちのロスを軽減するべく、ときどき番組共演の機会を作っているのでしょう。
ただ、あまり活動再開を期待させすぎてもいけないのが難しいところ。たとえば櫻井さんは、もっと主演ドラマ『ネメシス』の番宣をするために相葉さんがMCを務める『I LOVEみんなのどうぶつ園』に出演することもできたでしょう。それをあえてせず、『THE突破ファイル』『世界一受けたい授業』『しゃべくり007』などの別番組に出演していることが示唆に富んでいるのです。