VR技術に着想を得た「クボタメガネ」
角膜から網膜までの長さ「眼軸長」が伸びることで起こる「軸性近視」。その抑制を目的として開発されたのがクボタメガネだ。
「網膜の周辺部に人工的な光刺激を与えて、網膜の手前に像を映し、焦点の合う位置を正そうというものです」(窪田製薬ホールディングス代表執行役会長・社長兼CEO・窪田良氏)
バーチャルリアリティの技術を応用し、室内にいながら遠くを見ていると目に錯覚させるという。実際にかけてみると、中心部の周辺に、LEDで照らされた他の焦点像が見える。
一日に数時間かけることで、眼軸長が伸びるのを抑制、短縮させることを目指している。高い効果が期待されるのは子どもだが、データでは大人への効果も得られた。成人の視力回復への期待も膨らむ。
取材・文/小野雅彦
※週刊ポスト2021年4月16・23日号