男女が出会うきっかけは様々。昨今はSNSやマッチングアプリが人気だが、交際クラブも有力な方法の1つだ。交際クラブに会員登録する男女はどんな人物像で、いかなる欲望を持っているのか。2015~17年に老舗交際クラブのスタッフとして働いた、漫画家の日向琴子氏が打ち明けた。
日向氏が勤務した交際クラブでは、女性は登録無料、男性は高額な入会金や紹介手数料を支払う仕組みだったという。
「男性は4ランクから選んで登録し、入会金はランクによって3万~50万円以上、1回の紹介手数料も2万~10万円以上と幅がありました。高額を支払えば支払うほど、ハイレベルな女性とデートができ、入会資格は年収1000万円以上の男性に限られていました。
中には億単位の年収の方もいて、リッチな男性との出会いを求めて、学生、OL、CA、地下アイドル、AV女優、グラドルなど、様々な職業に就く女性が毎月100人以上、面接に訪れました。男性がランクを自分で選べるのに対し、女性は面接時に容姿、学歴、教養、立ち居振る舞い、性格などによって6つのランクに仕分けされます。私は面接官として、1000人以上の女性の “ランク付け”を行ないました」(日向氏)
面接では「美人じゃないけど大丈夫?」などと自信なさげに訪れる女性が多いが、会員の中には「面接時に誰もが振り向いたほどの美女で、佐々木希似のMさんという方は印象深かった」(日向氏)という。
クラブとしては、紹介するまでが業務で「あとは当人同士でご自由に」というスタンスだった。「交際クラブは風俗なのか?」と心配する女性もいたが、面接時のマニュアルに「風俗ではないので、紹介された男性と会ったからといって、必ず性行為をしなければならないわけではない」と答えが用意されていた。