その猫は、側溝から誰かに助けられるのをじっと待っていた。片腕が生まれながらにしてなく、さらに側溝に落ちるという悲劇に見舞われた猫を最終的に引き取ったのは福山雅治(52才)だった。ラジオで初めて明かされた2匹の保護猫との生活は、心がほっこり温まるエピソードにあふれていた。
《初公開するのですが、実は私、保護猫ちゃん、飼ってるんですよ》
福山雅治(52才)が突然告白をしたのは、自身がパーソナリティーを務める4月3日放送の『福のラジオ』(TOKYO FM)のエンディングでのことだった。初めて明かされるペットの存在、そして身寄りのない保護猫を飼っているという事実にファンは敏感に反応した。《どんな猫なの?》、《なぜましゃが保護することになったの?》というファンの声を受け、次週の番組で、保護猫たちとの日々を語ったのだ。
保護猫とは、飼い主に捨てられたり、多頭飼育していたブリーダーが飼育崩壊したりなどして、行き場を失った猫たちのことで、里親が見つからなければ殺処分されることになる。現在、社会問題化しており、年間殺処分数は犬・猫合計で約3.8万頭、内訳は犬が7687頭に対し、猫は3万757頭と約4倍も多い。
福山が、保護猫を家族に招いたのは約3年前。2匹いて、カフェオレ色の「オレちゃん」と、虎柄の「トラちゃん」。共にオスだという。とりわけオレちゃんとの出会いは、壮絶なものだったと福山はラジオで明かした。
《縁あって知人から紹介されたんですよ。生まれて1週間くらいの隻腕(一方の腕がない)の子猫が側溝に落ちていたようで。(知人が)引き取って保健所に連絡したら、処分されてしまうかもしれないということだったみたいで》
事情があったのだろう、自分では飼えないと判断した知人は、福山に連絡をした。
《僕が保護動物のショップと知り合いなのを知っていて、連れていってくれないかという話があったんですよ。だけど、生まれながらに右腕がないので、なかなか引き取り手がないだろうなと思って(自分が)預かっていたら、もうダメでした。かわいくてしょうがないから……。これはもうこの子はずっといるんだなということで》
ペットショップの中には、保護動物の里親譲渡会を開くなど、動物愛護活動に重きを置くケースもある。福山はそんなショップとつながりがあったという。2匹目のトラちゃんを飼ったのは、オレちゃんの“教育”のため、という意味があったようだ。