和歌山県田辺市の実業家で“紀州のドン・ファン”と呼ばれた野崎幸助氏(享年77)が自宅で急死した事件は、急展開を迎えた。和歌山県警は4月28日早朝、55歳年下の元妻・須藤早貴容疑者(25)を殺人の疑いで逮捕した。野崎氏の遺体からは当時、大量の覚醒剤成分が検出されていた事件。週刊ポスト取材班は、野崎氏の葬儀当日に須藤容疑者の様子を捉えた映像を独占入手していた。
場所は野崎氏の自宅。白いソファーでくつろぐ様子が映っている。葬儀当日だからか、上下黒のパンツスーツのような服装だ。スマートフォンをいじりながら、笑顔を見せる須藤容疑者。白いネイルがキラリと光る。
関係者が「(部屋が)キレイやで」と語ると、須藤容疑者は「警察がやりまくりました」と語る。捜索が入ったために部屋が綺麗になったという主旨のようだ。
須藤容疑者「全部拭き取って持っていきました」
関係者「ほんまやな、そういやそうや」
動画には、関係者が会話を続けている中でも、スマホをいじり続ける須藤容疑者の姿が映っていた。
事件から3年が経ったこのタイミングでの急展開。警察は、野崎氏が自分で覚醒剤を使った形跡がないことから、何者かに覚醒剤を大量に摂取させられ、殺害されたとみて捜査を進めていた。須藤容疑者が事件前に、インターネットで覚醒剤に関して調べていたことなどがわかったという。警察の執念の捜査が実った形だ。
東京・品川区のマンションで逮捕された須藤容疑者は、白い警察車両に乗せられて連行された。その後、羽田空港から南紀白浜空港へと空路で移送され、和歌山県の田辺署に到着。取り調べを受けているとみられる。