芸能

鴻上尚史から新社会人へ「謎ルールが多い組織と心中してはいけない」

多様化する社会を生き抜く作法とは? 撮影:(c)TOWA

「多様化する社会」を生き抜く作法を伝授 撮影:(c)TOWA

「同調圧力が強い」と言われる日本社会にあっても、新しい職場や学校に行けば、自分とは全く異なる考え方や振る舞い方をする他者と出会うことがある。著書『同調圧力 日本社会はなぜ息苦しいのか』が話題の作家・演出家の鴻上尚史氏が、「多様化する社会」を生きるために必要な“作法”について語る。(取材・構成/岸川貴文)

 * * *
 年度が替わって新しい集団の中に入っていく段階では、周囲からの同調圧力を感じやすいはず。コロナ禍で起きたさまざまなことを振り返っても、日本は世界でもっとも同調圧力が強い国と言えそうです。

 日本で同調圧力が強いのは、文化的な理由があります。島国の農耕民族で、異民族・異言語の支配を受けなかったこと、村単位で年貢を納めてきたことなどです。

 昔のようにNHK紅白歌合戦の視聴率が80%もあった時代は、何事も協調性を重視すればうまくいった。ところが、価値観が多様化し、テレビよりネットを見る人が増え、外国人労働者を含めて、多様化が問題となる時代になってきたのです。

 多様性の社会を生きるのに一番重要なことは、「思っていること」と「口に出すこと」をイコールにしないということ。心の中では、ある人が嫌いだし認めていなくても、それをそのまま態度や言葉に表さないことが大事なのです。

 内心としては差別感情は誰にもあります。僕にだって全くないとはいえない。けれど、差別感情を抱えていることと、それを言葉や態度に表すこととは大きく違うはずです。

関連記事

トピックス

氷川きよしが紅白に出場するのは24回目(産経新聞社)
「胸中の先生と常に一緒なのです」氷川きよしが初めて告白した“幼少期のいじめ体験”と“池田大作氏一周忌への思い”
女性セブン
公益通報されていた世耕弘成・前党参院幹事長(時事通信フォト)
【スクープ】世耕弘成氏、自らが理事長を務める近畿大学で公益通報されていた 教職員組合が「大学を自身の政治活動に利用、私物化している」と告発
週刊ポスト
阪神西宮駅前の演説もすさまじい人だかりだった(11月4日)
「立花さんのYouTubeでテレビのウソがわかった」「メディアは一切信用しない」兵庫県知事選、斎藤元彦氏の応援団に“1か月密着取材” 見えてきた勝利の背景
週刊ポスト
多くのドラマや映画で活躍する俳優の菅田将暉
菅田将暉の七光りやコネではない!「けんと」「新樹」弟2人が快進撃を見せる必然
NEWSポストセブン
田村瑠奈被告(右)と父の修被告
「ハイターで指紋は消せる?」田村瑠奈被告(30)の父が公判で語った「漂白剤の使い道」【ススキノ首切断事件裁判】
週刊ポスト
10月には10年ぶりとなるオリジナルアルバム『Precious Days』をリリースした竹内まりや
《結婚42周年》竹内まりや、夫・山下達郎とのあまりにも深い絆 「結婚は今世で12回目」夫婦の結びつきは“魂レベル”
女性セブン
騒動の発端となっているイギリス人女性(SNSより)
「父親と息子の両方と…」「タダで行為できます」で世界を騒がすイギリス人女性(25)の生い立ち 過激配信をサポートする元夫の存在
NEWSポストセブン
九州場所
九州場所「溜席の着物美人」の次は「浴衣地ワンピース女性」が続々 「四股名の入った服は応援タオル代わりになる」と桟敷で他にも2人が着用していた
NEWSポストセブン
初のフレンチコースの販売を開始した「ガスト」
《ガスト初のフレンチコースを販売》匿名の現役スタッフが明かした現場の混乱「やることは増えたが、時給は変わらず…」「土日の混雑が心配」
NEWSポストセブン
希代の名優として親しまれた西田敏行さん
《故郷・福島に埋葬してほしい》西田敏行さん、体に埋め込んでいた金属だらけだった遺骨 満身創痍でも堅忍して追求し続けた俳優業
女性セブン
歌舞伎俳優の中村芝翫と嫁の三田寛子(右写真/産経新聞社)
《中村芝翫が約900日ぶりに自宅に戻る》三田寛子、“夫の愛人”とのバトルに勝利 芝翫は“未練たらたら”でも松竹の激怒が決定打に
女性セブン
「週刊ポスト」本日発売! 小沢一郎が吠えた「最後の政権交代を実現する」ほか
「週刊ポスト」本日発売! 小沢一郎が吠えた「最後の政権交代を実現する」ほか
NEWSポストセブン