芸能

江口のりこの「ソロ活」に共感の声 日常も笑いに変える名脇役の実力

あああ

話題作に多く出演する江口のりこ

 現在放送中の江口のりこ(40才)主演のドラマ『ソロ活女子のススメ』(テレビ東京系)が話題を呼んでいる。放送時間が深夜帯ではあるものの、SNSでは「肩の力を抜いた江口のりこの演技が素敵」、「作品テーマと江口のりこの組み合わせが絶妙」といった声が並び、江口の“おひとりさま”ぶりが多くの視聴者の共感を呼んでいるようだ。その理由について、映画や演劇に詳しいライターの折田侑駿さんが解説する。

 * * *
 江口のりこの民放ドラマ初主演作となったドラマ『ソロ活女子のススメ』。放送開始早々から話題を呼び、口コミの評判も上々だ。筆者も、本作は江口が主演を務めているからこそ、面白味がぐっと増しているように思う。

 本作は、フリーライターの朝井麻由美(35才)による同名エッセイ(大和書房)を原作とし、江口を主演に迎えて連続ドラマ化したもの。「ダイジェスト出版」編集部の契約社員である五月女恵(江口)が、積極的に一人の時間を楽しむための活動、通称“ソロ活”を謳歌する様子が描かれている。物語は一話完結型で、各話ごとに恵が初めての「一人◯◯」を経験するのだ。

 第1話での恵のソロ活は、比較的ハードルの低い「一人焼肉」から「一人リムジン」までを経験。第2話では「一人動物園」と「一人水族館」に挑戦し、誰にも気を遣わず本当に自分が好きなものだけを見る“のんびり鑑賞スタイル”を提示した。続く第3話では、「一人プラネタリウム」と「一人ラブホテル」を敢行。足を踏み入れるには難易度の高いスポットの贅沢な楽しみ方を嬉々として演じ、第4話では海上から工場夜景を一望できる「一人クルーズ」を堪能し、彼女と同じように“おひとりさま”を謳歌する女性たちとの出会いが描かれた。

「ソロ活」、「おひとりさま」という言葉が頻繁に聞かれるようになった昨今の時代性を表現した本作は、タイトルに「女子」と入っているものの、女性だけでなく男性にもあてはまるテーマだ。未婚率が上昇傾向にある近年において、一人の時間を楽しむ人は男女問わず増えており、まずはその点が視聴者の興味を集めた理由だろう。加えて、そうした人々を演じる江口の本当に楽しそうな姿が印象的で、多くの人々の共感につながっているように思う。

 映画やドラマ、演劇と、これまでに膨大な数の作品に出演しキャリアを重ねてきた江口は、いまや日本を代表する名バイプレイヤーだ。今季は、本作だけでなく、『ドラゴン桜』(シーズン2/TBS系)にも重要人物として登場しており、彼女を見かけない日はないほど。コメディからシリアス、少女漫画が原作のものから文芸作品の実写化まで、なんでもござれの俳優なのである。江口のバイオグラフィーを見れば、若手からベテランまで、さまざまなタイプのクリエイターとタッグを組んできたことが分かるが、その振れ幅の大きさから、彼女がいかに信頼の厚い俳優なのかが分かることだろう。

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