4月を終えて6勝21敗4分となり、セ・リーグぶっちぎりの最下位に沈んでいる横浜DeNAベイスターズ。ラミレス監督に代わり、生え抜きのスターである三浦大輔新監督を迎え、23年ぶりの優勝を狙って開幕したが、早くも借金15を抱えてしまった。エース今永昇太の不在、フロントの不手際でソト、オースティン、エスコバーなどの外国人が開幕前に来日できず、戦力が整わない中で厳しいスタートとなった。プロ野球担当記者が話す。
「ベテランの不在も大きい。今季のDeNAの最年長は大和の33歳。12球団の中で、一番若い“チーム最年長”です。若手ばかりの経験の少ないチームは調子が悪くなると、歯止めがかからなくなる。今のDeNAには試合を落ち着かせたり、流れを変えたりできる機転の効いた選手が見当たらない」(以下同)
セ・リーグの各球団の野手最年長は、中日・福留孝介(44)、阪神・糸井嘉男(39)、ヤクルト・青木宣親(39)、巨人・亀井善行(38)、広島・長野久義(36)となっている。
「ベテランは昔ほどの成績を残せなくても、要所要所で持ち味を発揮し、チームの苦境を救ってくれる。巨人の亀井が開幕戦でサヨナラ本塁打を打ったり、中日の福留が4連敗中の試合で先制タイムリーを放って連敗を止めたり、今季も随所にベテランの活躍が目立ちます」
パ・リーグに目を移しても、日本人野手最年長が松井雅人、安達了一の33歳のオリックスは5位に低迷。最下位は日本ハムで、40歳の鶴岡慎也がいるものの、一軍ではほとんど起用されておらず、2番目の高齢野手は中田翔の32歳となっている。
「今年の成績に限らず、過去の例を見ても、ベテランの存在はチームに不可欠なんです。それなのに、DeNAは今年に限らず、ベテランを軽視しがちな印象です」