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必ず爪痕を残す 吉田鋼太郎、江口のりこなど「遅咲き俳優」に厚い信頼

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独特な存在感を放つ江口のりこ

 現在、日本には100才を超える人が8万人以上おり、2050年には50万人に達するとも予想されている。世界で最も早く超高齢化社会に突入した日本は、まさに「遅咲き先進国」と言えるだろう。「生涯現役」「人生100才」の時代には、歳を重ねてから花を咲かせることも珍しくなくなるのだ。

 時間が充分にあり、トライアル・アンド・エラーが許される遅咲きの時代は、「独学の時代」でもあると『遅咲き偉人伝 人生後半に輝いた日本人』(PHP研究所)の著者であり、多摩大学名誉教授の久恒啓一さんが語る。

「たとえ人より物覚えが悪くても、時間をかけてコツコツ勉強すれば、誰でも専門分野を追求できます。そこから自分の興味のあるテーマを掘り下げれば、かなり専門的な領域まで到達できるはずです」(久恒さん・以下同)

 そのために欠かせないのは、「ライフワーク」を持つこと。

 日本画家の片岡球子さん(享年103、2008年逝去)は、若い頃から何度も公募展覧会に落選して、「落選の神様」と呼ばれた。

「30才のとき、当時の絵の先生から『あなたは下手物だ。ただし下手物と本物は紙一重だから、やり続けなさい』と言われたそうです。描き続けたことで、徐々に“味”が出たと世に認められた。その後、61才で愛知県立芸術大学の教授に就任し、84才で文化勲章を受章しています。そんな彼女が自分の生徒に伝えたのは、『最初は下手でも続ければ必ず最後はいい絵になる』という言葉でした」

 男女ともに社会に出ることが当たり前となった現代、1つの分野だけに集中するのではなく、「二刀流」であることも重要になる。

「ぶんぶんぶん はちがとぶ」などを作詞した村野四郎さん(享年73、1975年逝去)は、詩人として生きるために、あえて理化学研究所に入所した。

「村野さんは詩作を続けるために、実業で生活費を得た。そして50代で読売文学賞を受賞しました。夢がかなわないことを仕事のせいにするのではなく、両立させる手もあります。特に『50才を過ぎたけど、自分が何をやってきたかわからない』という人は、主婦業や仕事のほかに、もう1つライフワークを持つことがおすすめです。二刀流を続けることでオンとオフのバランスが取れ、片方がダメになっても、もう片方で持ち直せます」

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