長い間“娯楽の王様”として君臨してきたテレビの前に現れた強力な敵がYouTube。テレビで育ってきた放送作家でコラムニストの山田美保子さんもYouTubeに参入した。“新人YouTuber”の山田さんが、YouTubeを始めた経緯を明かす。
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「YouTubeは(テレビの)敵やねん」と、この1年半ほどそこかしこで言い続けていたのは明石家さんまサン(65才)。
“きっかけ”は、いわゆる闇営業問題を機に主戦場をYouTubeに移した宮迫博之サン(51才)のそれが話題になり始めたことでした。覚えておいでのかたも多いと思いますが、さんまサンは個人事務所で宮迫サンの面倒を見ると言い、マスコミシャットアウトで「励ます会」まで開催した心やさしき大先輩。でも、宮迫サンのYouTubeを積極的に支援することはなさらなかったのです。見てはいるそうですが(苦笑)。
テレビっ子として、バラエティー専門放送作家として、“さんま一門”の末席にいる者として、師匠=さんまサンの主張は理解できていたつもりです。YouTubeはテレビのライバル。事実、YouTuberの皆さんの中には、「自分たちはテレビ局を持っているようなもの」と言い切るかたも。
でも“テレビ離れ”して久しい若者たちが「テレビは見ないけど」とスマホ片手にYouTubeに熱中している様が当たり前になってからは、スルーするワケにはいかなくなりました。
吉本の芸人さんでいうと、「カジサック」ことキングコングの梶原雄太サン(40才)や相方の西野亮廣サン(40才)。さらには、オリエンタルラジオのあっちゃんこと中田敦彦サン(38才)らのYouTubeが次々話題になり、その収入は先輩たちの耳にも入ることになったのです。
4月24日、芸人のYouTube登録者数ランキングを扱ったのは『せやねん!』(毎日放送)でした。ぶっちぎりの1位はあっちゃんの「YouTube大学」で、登録者数378万人(当時)と、総再生回数×0.3~0.4円なる試算により収入が「約3億円」とわかると、MCのトミーズ雅サン(61才)は「おいおいおいおい! そりゃオリラジ吉本辞めるわ」とあきらめ気味だったそうです。
そして、さんまサンの冠番組でも最近は若者に人気のYouTuberが度々出演。さらに、最近YouTubeを始めた坂上忍サン(53才)がMCを務める『バイキングMORE』(フジテレビ系)では、5月4日、ゴールデンウイーク企画として「超人気YouTuberたち大集結 全部ぶっちゃけSP」をオンエアしたのです。
出演は、総再生回数13億7000万回を誇る「ヴァンゆん」、同5億6000万回の「パパラピーズ」、同2億400万回の「はらぺこツインズ」、そしてTikTokで3億9000万回のロイさんの4組。
フジテレビの伊藤利尋アナウンサーが進行し、YouTube初心者の坂上サンが素朴な疑問を次々ぶつけるカタチで、「最高月収」「企業案件」「上下関係」「再生回数アップの秘訣」から、「両親に一軒家をプレゼントした」という“儲けてるエピソード”までが明らかにされたのでした。
視聴者の多くがそうであるように、やはり最大の興味は収入でしょう。そういえば私、元祖人気YouTuberのヒカキンさん(32才)と『ルイ・ヴィトン表参道店』ですれ違ったことがあるのですが、お店のスタッフさんが3〜4人は付いて、彼のお買い物のサポートをなさっていました。
ヒカキンさんはハイブランドのレアものを頻繁に紹介することでも有名。当然、“ヒカキン売れ”現象は起こるワケで、百貨店の外商スタッフが複数人、大金持ちのお客様のお買い物に付いて回るような光景が見られたというワケです。
あ……、気がつけば私も“おカネ”の話になってしまっています(苦笑)。でも、それだけじゃあないんです。山田美保子、YouTubeはじめました。だって誘ってくれるかたがいたんです。