国際情報

金正恩総書記の外交活動の画報出版 韓国・文在寅氏の会談は全無視

なぜ文在寅氏の会談は掲載されなかった?

なぜ文在寅氏の会談は掲載されなかった?

 北朝鮮の官営出版社は5月、金正恩朝鮮労働党総書記の首脳外交の記録写真をまとめた画報を出版したが、2018年の1年間で3回も会談した韓国の文在寅大統領との首脳会談の写真は1枚もなかったことが分かった。韓国以外の首脳との会談では、中国や米国、ロシアなどとの外交活動を記録した写真が掲載されており、省かれたのは文氏との会談だけだった。

 北朝鮮が金氏の首脳外交などを収めた画報から南北首脳会談のみを省いたのは、韓国との関係を「対外関係」とみなしていないとの可能性もあるが、いずれにしても、文氏との写真が掲載されなかったのは、南北関係の冷え込みが反映されたものとみられる。米政府系報道機関「ラヂオ・フリー・アジア(RFA)」が報じた。

 出版された画報は「対外関係発展の新時代を開いて」と題するもので、2018年3月から2019年6月までの間に、金氏が首脳らと会談をした際の写真を記録しており、今年5月に発行されている。中国の習近平国家主席、ロシアのプーチン大統領など友好国の首脳との会談をはじめ、トランプ米大統領(当時)との首脳会談の模様も収められている。

 同書は2018年6月のシンガポールでの史上初の米朝首脳会談について、「朝米(米朝)関係の新たな歴史を開拓した世紀の出会い」と礼賛しており、金・トランプ両氏の握手する姿や会談の模様、共同声明への署名、会談会場の全景、記念硬貨・切手、会談の内容など、写真を交えてこと細かに記載している。

 物別れと終わった2019年2月の米朝ハノイ会談についても、「知恵と忍耐を発揮すれば難関と曲折を乗り越え、朝米関係を発展させることができる」とする金氏の発言を紹介。2019年6月の板門店会談に関しても「根深い敵対国家として反目してきた両国の間に前例のない信頼が築かれた驚くべき事変だ」と指摘するなど、今後の対米関係改善に期待を持たせる記述が目立つ。

関連記事

トピックス

SNSで出回る“セルフレジに硬貨を大量投入”動画(写真/イメージマート)
《コンビニ・イオン・スシローなどで撮影》セルフレジに“硬貨を大量投入”動画がSNSで出回る 悪ふざけなら「偽計業務妨害罪に該当する可能性がある」と弁護士が指摘 
NEWSポストセブン
女優の広末涼子容疑者が傷害容疑で現行犯逮捕された(左/時事通信フォト)
広末涼子の父親「話すことはありません…」 ふるさと・高知の地元住民からも落胆の声「朝ドラ『あんぱん』に水を差された」
NEWSポストセブン
筑波大学の入学式に出席された悠仁さま(撮影/JMPA)
悠仁さま、入学式で隣にいた新入生は筑附の同級生 少なくとも2人のクラスメートが筑波大学に進学、信頼できるご学友とともに充実した大学生活へ
女性セブン
漫画家・柳井嵩の母親・登美子役を演じる松嶋菜々子/(C)NHK 連続テレビ小説『あんぱん』(NHK総合) 毎週月~土曜 午前8時~8時15分ほかにて放送中
松嶋菜々子、朝ドラ『あんぱん』の母親役に高いモチベーション 脚本は出世作『やまとなでしこ』の中園ミホ氏“闇を感じさせる役”は真骨頂
週刊ポスト
都内にある広末涼子容疑者の自宅に、静岡県警の家宅捜査が入った
《ガサ入れでミカン箱大の押収品》広末涼子の同乗マネが重傷で捜索令状は「危険運転致傷」容疑…「懲役12年以下」の重い罰則も 広末は事故前に“多くの処方薬を服用”と発信
NEWSポストセブン
『Mr.サンデー』(フジテレビ系)で発言した内容が炎上している元フジテレビアナウンサーでジャーナリストの長野智子氏(事務所HPより)
《「嫌だったら行かない」で炎上》元フジテレビ長野智子氏、一部からは擁護の声も バラエティアナとして活躍後は報道キャスターに転身「女・久米宏」「現場主義で熱心な取材ぶり」との評価
NEWSポストセブン
人気のお花見スポット・代々木公園で花見客を困らせる出来事が…(左/時事通信フォト)
《代々木公園花見“トイレ男女比問題”》「男性だけずるい」「40分近くも待たされました…」と女性客から怒りの声 運営事務所は「男性は立小便をされてしまう等の課題」
NEWSポストセブン
元SMAPの中居正広氏(52)に続いて、「とんねるず」石橋貴明(63)もテレビから消えてしまうのか──
《石橋貴明に“下半身露出”報道》中居正広トラブルに顔を隠して「いやあ…ダメダメ…」フジ第三者委が「重大な類似事案」と位置付けた理由
NEWSポストセブン
小笠原諸島の硫黄島をご訪問された天皇皇后両陛下(2025年4月。写真/JMPA)
《31年前との“リンク”》皇后雅子さまが硫黄島をご訪問 お召しの「ネイビー×白」のバイカラーセットアップは美智子さまとよく似た装い 
NEWSポストセブン
異例のツーショット写真が話題の大谷翔平(写真/Getty Images)
大谷翔平、“異例のツーショット写真”が話題 投稿したのは山火事で自宅が全焼したサッカー界注目の14才少女、女性アスリートとして真美子夫人と重なる姿
女性セブン
フジテレビの第三者委員会からヒアリングの打診があった石橋貴明
《中居氏とも密接関係》「“下半身露出”は石橋貴明」報道でフジ以外にも広がる波紋 正月のテレ朝『スポーツ王』放送は早くもピンチか
NEWSポストセブン
女優の広末涼子容疑者が傷害容疑で現行犯逮捕された
〈不倫騒動後の復帰主演映画の撮影中だった〉広末涼子が事故直前に撮影現場で浴びせていた「罵声」 関係者が証言
NEWSポストセブン