女子ゴルフの東京五輪代表争いが熾烈になっている。出場選手は6月28日時点での世界ランキングに基づいて決まるが、現状では日本選手の出場は「2枠」となることが濃厚。世界ランク14位(5月24日時点、以下同)の畑岡奈紗(22)が代表の座をほぼ手中にしており、残りは1枠となる。勢いづくのは、先週末の「中京テレビ・ブリヂストン・レディスオープン」で、2位に6打差をつけて圧勝した稲見萌寧(21)だ。今週の「リゾートトラストレディス」も、一部が日没順延となった第1Rを4アンダーで終え、2位タイ発進となった。
先週末の結果を受け、稲見の世界ランクは31位から22位に上昇。26位の古江彩佳(20)、米女子ツアーを転戦する29位の渋野日向子(22)を逆転し、初めて五輪代表圏内に入った。
「稲見は今年の女子ツアーが開幕した3月時点では世界ランク63位で“日本人5番手”だったのに、そこから国内ツアー12戦5勝という驚異の快進撃を見せ、急浮上した。一方、一昨年の全英女子オープンを制した“貯金”で日本人2番手につけていた渋野は不調から抜け出せず、古江に続き、稲見にも抜かれてしまった。
ただ、国内ツアーでの出場を続ける稲見に対して、渋野は獲得ポイントの高い米ツアーを転戦している強みがある。6月3日からの『全米女子オープンゴルフ選手権』、6月24日からの『全米女子プロゴルフ選手権』で上位に入れば、一気に五輪代表圏内まで再浮上できる可能性がある」(ゴルフ担当記者)