昨年7月に離婚した東出昌大(33才)と杏(35才)との間で、養育費を巡るトラブルが持ち上がった。第3子の妊娠中に始まった東出の不貞で夫婦の溝は大きく広がり、2人は離婚。現在、3人の育児は杏がこなしているが、東出と杏の知人はいう。
「離婚からもうすぐ1年になるというのに、東出さんからの養育費の支払いがまだ始まっていないようなんです。というのも、東出さんが提示した養育費の額が、子供1人につき月1万円。子供が3人いますが、それでも月3万円なんです。杏さんは東出さんが仕事面で苦しいことは理解していますが、さすがにこの金額には言葉を失ったそうです」
養育費で頭を悩ませているシングルマザーは少なくない。いま、養育費の不払いが社会問題になっている。
厚労省の『平成28年度 全国ひとり親世帯等調査結果報告』によれば、母子世帯において「養育費を受けたことがない」と答えた母親の割合は56%と過半数を占める。さらに「現在も養育費を受けている」が24.3%で、「(過去に)受けたことがある」が15.5%。つまり、継続して養育費を受け取っているのは母子世帯のわずか4分の1にとどまるのだ。
養育費が支払われないのは、離婚時に養育費の取り決めをする夫婦が少ないことが大きな原因だ。同報告によれば、離婚時に養育費の取り決めをしていない夫婦は50.9%もいる。その理由は、「相手と関わりたくない」(31.4%)、「相手に支払う能力がないと思った」(20.8%)、「相手に支払う意思がないと思った」(17.8%)が上位を占める。
家庭裁判所を介さず、夫婦の合意のみで成立する「協議離婚」では、養育費の不払い問題が発生するケースが多いという。離婚を選択した日本人の約9割は協議離婚をしており、養育費の支払いなどはいわば口約束。その結果、父親が音信不通になるなどして、母親が泣き寝入りしている実態がある。確実に養育費を受け取るためには、離婚時に正式な取り決めを行っておくべきだ。夫婦・家族問題評論家の池内ひろ美さんはいう。