芸能

劇団四季『アナ雪』の稽古場に潜入 ついに明かされた舞台裏をレポート

エルサ(岡本)が宝珠と王しゃくを手に、戴冠式に臨む

エルサ(岡本)が宝珠と王しゃくを手に、戴冠式に臨む

 いよいよ6月24日(木)から上演される劇団四季のミュージカル『アナと雪の女王』(NOMURA野村證券ミュージカルシアター JR東日本四季劇場[春]にて)。日本では2014年にアニメーション映画が公開され、『Let It Go ~ありのままで~』の楽曲とともに、またたく間に“アナ雪旋風”を巻き起こしたことは記憶に新しい。

 2018年に米ブロードウェイで開幕したミュージカル版の初演から3年。ついに日本でも、劇団四季がその幕を上げることとなった。

 上演に先立ち、5月29日(土)に神奈川・横浜の四季芸術センターにて初公開された稽古場の様子とともに、気になるウラ側を詳しくお届けする。

圧巻の魔法! 舞台装置や小道具に目を奪われっぱなし

 同劇団によるディズニー作品の新作は、『ノートルダムの鐘』以来、5年ぶりということもあり、劇団四季ファン、ディズニーファンのみならず、大きな注目を集めている。

 チケットの一般販売は5月30日(日)から開始されたが、すでに8月分までがソールドアウト。一般発売初日段階での販売枚数は23万9000枚を超え、劇団史上最高記録となった。これを受け、2022年6月まで公演の延長が決まった。

 やはり気になるのは、“エルサの魔法がどうやって表現されているか”だろう。プロジェクションマッピングやLEDパネルといった最新技術を駆使したうえで、あえて人の手を使って魔法が表現されているシーンもある。舞い散る雪や輝く氷の粒、鋭い氷の柱に、エルサがつくり上げる氷の城まで、次の瞬間には何が起こるのか、ひとたび劇場が凍りはじめたら、きっと目が離せなくなるはずだ。

 そして、思わず「ぎゅーって抱きしめて」みたくなるほどフワフワの雪だるまのオラフは映画版そのもの。まばたきまで本物の動物のようにリアルに動くトナカイのスヴェンにも、驚かずにはいられない。趣向を凝らしたパペットで、俳優たちが、舞台の上で命を吹き込む。
 
 舞台を彩る小道具からも目が離せない。今回の取材会で公開されたエルサの戴冠式で用いられている「宝珠」と「王しゃく」は、ブロードウェイで使われているものをもとに再現。3Dスキャナーや3Dプリンターを使用してベースをつくり、パーツを取り付けていくが、市販のものだけでなく中には自作する場合もあるそう。色合いも、何度も塗料を吹きかけては乾燥させるのを繰り返し、理想の色に近づけていく。こうした気の遠くなる作業が、リアルな世界観を支えているのだ。

圧巻の歌唱にその場の全員が感涙と拍手

広々とした稽古場には、上手に大きなベッドが置かれ、隅にはピアノとドラムセットも待機。そして……

「今日は戴冠式だ!」

聞き覚えのあるイントロを受け、シーツをはねのけて飛び起きたのは、王女アナ。この日、アナ役を演じた町島智子は、2019年の年末に米ブロードウェイで同演目を観劇したことがきっかけで、オーディションに挑んだという。

「こんなに大きな役をいただくのは初めてなのですが、プレッシャーを感じるというよりは、“よし、トライしてみよう”というワクワクした気持ちの方が大きかった」と語り、その様子は無邪気で前向きなアナそのもの。小柄ながら、第一声でアナのおてんばさがわかるような朗らかな声と、アニメーション顔負けの豊かな表情が印象的だ。

関連記事

トピックス

佳子さまと愛子さま(時事通信フォト)
「投稿範囲については検討中です」愛子さま、佳子さま人気でフォロワー急拡大“宮内庁のSNS展開”の今後 インスタに続きYouTubeチャンネルも開設、広報予算は10倍増
NEWSポストセブン
「岡田ゆい」の名義で活動していた女性
《成人向け動画配信で7800万円脱税》40歳女性被告は「夫と離婚してホテル暮らし」…それでも配信業をやめられない理由「事件後も月収600万円」
NEWSポストセブン
大型特番に次々と出演する明石家さんま
《大型特番の切り札で連続出演》明石家さんまの現在地 日テレ“春のキーマン”に指名、今年70歳でもオファー続く理由
NEWSポストセブン
NewJeans「活動休止」の背景とは(時事通信フォト)
NewJeansはなぜ「活動休止」に追い込まれたのか? 弁護士が語る韓国芸能事務所の「解除できない契約」と日韓での違い
週刊ポスト
昨年10月の近畿大会1回戦で滋賀学園に敗れ、6年ぶりに選抜出場を逃した大阪桐蔭ナイン(産経新聞社)
大阪桐蔭「一強」時代についに“翳り”が? 激戦区でライバルの大阪学院・辻盛監督、履正社の岡田元監督の評価「正直、怖さはないです」「これまで頭を越えていた打球が捕られたりも」
NEWSポストセブン
ドバイの路上で重傷を負った状態で発見されたウクライナ国籍のインフルエンサーであるマリア・コバルチュク(20)さん(Instagramより)
《美女インフルエンサーが血まみれで発見》家族が「“性奴隷”にされた」可能性を危惧するドバイ“人身売買パーティー”とは「女性の口に排泄」「約750万円の高額報酬」
NEWSポストセブン
現在はニューヨークで生活を送る眞子さん
「サイズ選びにはちょっと違和感が…」小室眞子さん、渡米前後のファッションに大きな変化“ゆったりすぎるコート”を選んだ心変わり
NEWSポストセブン
悠仁さまの通学手段はどうなるのか(時事通信フォト)
《悠仁さまが筑波大学に入学》宮内庁が購入予定の新公用車について「悠仁親王殿下の御用に供するためのものではありません」と全否定する事情
週刊ポスト
男性キャディの不倫相手のひとりとして報じられた川崎春花(時事通信フォト)
“トリプルボギー不倫”の女子プロ2人が並んで映ったポスターで関係者ザワザワ…「気が気じゃない」事態に
NEWSポストセブン
すき家がネズミ混入を認める(左・時事通信フォト、右・Instagramより 写真は当該の店舗ではありません)
味噌汁混入のネズミは「加熱されていない」とすき家が発表 カタラーゼ検査で調査 「ネズミは熱に敏感」とも説明
NEWSポストセブン
船体の色と合わせて、ブルーのスーツで進水式に臨まれた(2025年3月、神奈川県横浜市 写真/JMPA)
愛子さま 海外のプリンセスたちからオファー殺到のなか、日本赤十字社で「渾身の初仕事」が完了 担当する情報誌が発行される
女性セブン
昨年不倫問題が報じられた柏原明日架(時事通信フォト)
【トリプルボギー不倫だけじゃない】不倫騒動相次ぐ女子ゴルフ 接点は「プロアマ」、ランキング下位選手にとってはスポンサーに自分を売り込む貴重な機会の側面も
週刊ポスト