五輪開幕まで約1か月半となったいま、国民の間では「開催反対論」が高まりを見せている。もしも“無観客開催”となったならば、「国民とともにあること」を何より重要視される雅子さまは、どんなご決断をされるのか。
「2020年に行われる東京五輪は、令和の天皇皇后両陛下を世界にお披露目するいい機会だと、御代がわりの前から上皇后美智子さまはお考えでした。その思いは、体調不安を抱えられている雅子さまにも伝わっています。1年延期にはなりましたが、雅子さまは“五輪のホスト国の皇后”としての責務を果たすため、特に最近は体調の管理を徹底されていらっしゃるそうです」(宮内庁関係者)
5月25日夕刻、雅子さまはご養蚕の作業のため、皇居に入られた。半蔵門の通過の際は車窓を全開にされ、居合わせた人々に笑顔で手を振られる余裕も見せられた。美智子さまがライフワークとされてきたご養蚕を継ぎ、雅子さまは新型コロナ禍でも伝統を守られている。
「作業に当たる担当者は、“密”にならないよう減らされました。また、飼育する蚕の品種は、4種から1種に絞られるなど、イレギュラーな対応がなされているそうです。それでも、皇后の伝統を継ぐためであると同時に、コロナで御所に引きこもっていては体調管理もままならないので、東京五輪も見据え、あえて作業に出かけられているのでしょう」(皇室記者)
徹底して五輪への準備を進められている雅子さま。しかし、その雅子さまの五輪での“ご活躍”に暗雲が立ちこめている──。
愛子さまはバスケットボールを楽しみに
天皇陛下は今回、東京五輪とパラリンピック各大会の名誉総裁を務められている。
「1964年の東京五輪では昭和天皇が名誉総裁を務められ、開会宣言をされました。また、当時皇太子だった上皇陛下はパラリンピックの名誉総裁を務められた。今回は、オリンピックとパラリンピックを“平等なスポーツの祭典にしたい”という組織委員会の意向で、陛下が両大会の名誉総裁を兼任されています。予定通りならば、両大会の開会式に両陛下が出席され、天皇陛下は両大会で開会宣言をされる見込みです」(前出・皇室記者)
両陛下の五輪の責務は「開会宣言」だけではない。IOC幹部のほか、参加国の国家元首や首脳、王族など世界各国の要人が「ホスト国・日本」に一堂に会する五輪は、外交の大舞台という側面を持つからだ。
「世界のVIPの応接には、外交儀礼上、天皇皇后両陛下のほか皇族方の“出番”が求められる機会は多い。バッハIOC会長が陛下との接見を求めていると、一部では批判的に報じられましたが、五輪の名誉総裁としては当然のこと。もともと皇室と交流のある海外の王族たちも、皇族方への表敬訪問の機会を求めるでしょう。政治的に重要な国々の首脳には、日本政府の要請で両陛下がお会いになる場面も少なからずあるはずです」(官邸関係者)