1912年4月、処女航海中の豪華客船「タイタニック号」が大西洋で氷山に衝突し沈没してからほぼ1世紀が経つが、中国内陸部の四川省遂寧市大英県のテーマパークに、本物のそっくりのタイタニック号のレプリカホテルが近く完成予定であることが分かった。全長はタイタニック号と同様、長さ269.06メートル、幅28.19メートルで、旅客定員2435人、キャビンは835室と、本物と全く同じ規模で造られている。
このプロジェクトは2015年に着工、6年間の年月と建造費総額10億元(約170億円)をかけて、現時点でほぼ完成。鋼材だけでも2万3000トンが使われるなど、コストを贅沢にかけている。
また、このテーマパークにはタイタニック号の博物館も併設されており、タイタニックの歴史や悲劇なども知ることができる。
タイタニックの物語はジェームズ・キャメロン監督が1997年に映画化し、大ヒット、知らない人はいないと言っても過言ではないだろう。とくに、ジャック役のレオナルド・ディカプリオとローズ役のケイト・ウィンスレットが船首で抱き合って、「飛んでいる」と表現したシーンは印象的だが、このレプリカのタイタニックでも、希望する人がいれば、同じようなポーズをすることができるという。
このタイタニックホテルには、レストランや映画館、ダンスホール、スイミングプール、桟橋なども完備。「5つ星クルーズサービス」は1泊2000元(約3万4000円)で、まるで本物のタイタニック号に滞在したのと同じ体験ができることがセールポイントの一つだという。
テーマパークの共同経営者の1人、蘇紹俊氏は香港の英字紙「サウスチャイナ・モーニング・ポスト」に対して、「年間500万人のお客さんの来訪を期待している。本物そっくりのタイタニックを楽しんでほしい」と語っている。