芸能

広瀬アリス&すず 話題の2作で鮮明に、姉妹の俳優としての“違い”

現代の名匠たちから高い評価を得ている(時事通信フォト)

若手の中でも存在感を放つ広瀬すず(写真/時事通信フォト)

 現在公開中の映画『地獄の花園』と『いのちの停車場』。『地獄の花園』は公開後最初の土日2日間で8万7000人を動員し、興行収入は1億1900万円でランキング3位を獲得。『いのちの停車場』も動員数13万5000人、興行収入1億4800万円でランキング初登場1位を獲得し、好スタートを切った。前者には広瀬アリス(26才)が、後者には妹の広瀬すず(22才)が出演し、対極的な両作が話題となっているが、姉妹の俳優としての“違い”について、映画や演劇に詳しいライターの折田侑駿さんが解説する。

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 広瀬アリスと広瀬すずが出演し、話題を呼んでいる映画『地獄の花園』と『いのちの停車場』。封切りから4週目に入った現在も、作品を観るために映画館へ足を運ぶ人が増え続けているようだ。2作はまったく異なるタイプの対極的な作品であるため、はしごして楽しむ人も多い印象だ。

『地獄の花園』は、お笑い芸人や俳優としてだけでなく、脚本家の顔も持つバカリズム(45才)が手がけたシナリオを、PerfumeやサカナクションなどのMVを手がけてきた関和亮(45才)が監督したもの。日本中の“ヤンキーOL”たちが抗争を繰り広げるという奇想天外な物語だ。

 素敵なOLライフに憧れる主人公の直子の職場に、カリスマヤンキーOLの蘭が中途採用されたことをきっかけに、あちこちからヤンキーOLたちが蘭に挑戦を挑みにやって来る。ひょんなことから蘭と仲良くなったカタギのOLである直子も、“地上最強のOL”の座をかけた抗争に巻き込まれてしまう。直子役を永野芽郁(21才)が、蘭役を広瀬アリスが演じており、本作において広瀬アリスは、物語が動くきっかけとなる重要な役どころに配されている。

 一方の『いのちの停車場』は、医師で小説家の南杏子による同名小説を、『八日目の蝉』(2012年)などの成島出監督(60才)が吉永小百合(76才)を主演に迎えて映画化したもの。主人公である女性医師が直面する在宅医療の現場から、“命のあり方”が見えてくる作品だ。

 東京の救命救急センターで働いていた医師の咲和子(吉永)が、故郷の金沢にある「まほろば診療所」で“在宅医”として活動をスタート。患者を訪問しての診療は咲和子にとって初めての経験で、“患者の生き方を尊重する”という「まほろば」の方針や、行く先々で出会うさまざまな患者とその家族に戸惑いながら、多様な“命のあり方”を知っていくことになる。本作で広瀬すずが扮するのは、「まほろば」で勤務する訪問看護師の星野麻世。新しい環境での再出発を果たす咲和子をサポートする役どころだ。広瀬姉妹のどちらもが、それぞれの作品において重要なポジションについているのである。

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