6月17日に30歳の誕生日を迎えた女優・波瑠。21日からは“月9”初出演にして主演を務める連続ドラマ『ナイト・ドクター』(フジテレビ系)もスタートする。近年は映画やドラマなどで主演作が相次ぎ、実力派の女優としても人気が高い彼女の魅力を探った。
2006年にWOWOWのドラマ『対岸の彼女』で女優としてのキャリアをスタートさせた波瑠。今でこそショートヘアで清純派の雰囲気を漂わせた姿で知られる彼女だが、2007年からは10代女性向けファッション雑誌『Seventeen』の専属モデルを務め、“クールなアネゴキャラ”として活躍。ドラマや映画でも茶髪でロングヘアのいわゆるギャルスタイルで人気を集めていった。
2012年に『Seventeen』を卒業すると、10代後半〜20代女性向けのファッション雑誌『non-no』の専属モデルとして約3年間活動。この時期に『non-no』編集長からのアドバイスもあり現在のトレードマークとも言えるショートヘアスタイルへと変化していったようだ。
女優としての知名度も徐々に上昇し、2014年にはドラマと映画で初の単独主演に挑戦。翌2015年に放送されたNHK連続テレビ小説『あさが来た』で主演に抜擢されると一気にブレイク。高視聴率を維持するとともに複数の主演女優賞を獲得するなど話題を呼んだ。
表面的にはギャルモデルから演技派女優へと急激に成長したように見えるものの、実際にはキャリア初期から演技派として実力を示していたようだ。映画評論家で芸能ライターの田辺ユウキ氏はこのように説明する。
「波瑠はよく“透明感がある”と称されます。だけどそれは清純性を意味するのではなく、“キャラクターが浸透する”“何者にもなれる”という点での透明感なのです。ひとたび芝居に入れば、ずっとそのキャラクターとして生きてきたかのような雰囲気すらあります。波瑠の安定感は、作品全体をきっちり高水準へと導いていくものです」