興行収入90億円を突破した『シン・エヴァンゲリオン劇場版』や『るろうに剣心 最終章 The Beginning』といった話題作の裏で、密かに話題を呼んでいるのが6月4日に公開された映画『はるヲうるひと』だ。その見どころについて、出演者の一人である女優の笹野鈴々音(ささの・りりね)に話を聞いた。
新型コロナウイルスの影響により約1年間の延期を経て公開された『はるヲうるひと』は、鬼才・佐藤二朗が原作・脚本・監督・出演を兼ねた作品。主演を山田孝之が務めるほか、仲里依紗や坂井真紀など実力派の俳優が多数出演する。
物語の舞台となったのは架空の島の売春宿「かげろう」で、呼び込みと世話係を務める主人公・真柴得太(山田孝之)と腹違いの兄で宿の主人・真柴哲雄(佐藤二朗)の確執を軸に、必死に生き抜こうともがく遊女たちの姿を描く。
『はるヲうるひと』は、もともと佐藤二朗が劇団「ちからわざ」で2009年に発表した同名の舞台作品が原作となっている。舞台版は2014年にも再演されており、柘植純子役の今藤洋子やユウ役の太田善也ら、舞台版に出演していた複数の俳優が今回の映画版にも出演している。
2009年と2014年の舞台版に出演し、映画版にも村松りり役で出演した笹野鈴々音は、『はるヲうるひと』での演技への向き合い方が舞台版と映画版では変化したと語る。