5月20日、来夏の参院選に向けた自民党県連の青森県選挙区候補者の公募(9月に開始予定)に、党の大重鎮である伊吹文明・元衆院議長の30代政策秘書・其田寿一氏が「郷土のために恩返ししたい」と名乗りをあげた。
この其田氏、本誌・週刊ポスト2020年6月5日号が、「泥酔トラブル」を報じた御仁である。緊急事態宣言中の昨年4月、其田氏は自粛を求められていた県外移動をした末に静岡・熱海のスナックで泥酔し、警察沙汰を起こしていた──という話だが、良識の府の一員を目指すからには十分に反省したということか。
そうではなかった。その後も其田氏の“酒のトラブル”は続いていた。事情を知る関係者が明かす。
「昨年12月の深夜3時頃にタクシー運転手と口論になり警察が出動。酔っていた其田は名前を明かすのを拒否して、負傷して動けないと主張し、救急車で都内の国立病院機構の救急外来に運ばれた。そこでも同行した警察官と口論になり、看護師らも巻き込む大騒ぎになった。当時は政府が“勝負の3週間”と呼び掛け、医療機関の逼迫も懸念されていた時期でした」
其田氏に事実確認すると、こう説明した。
「その日は知人と食事してお酒も飲みました。自粛を求められていた時期ですから大勢ではなく3人で、最後は2人でちょっと遅くまで飲んでいましたが泥酔はしていません。一人で乗ったタクシーの急ブレーキで椅子の隙き間に足が挟まって、腰も痛めてしまった。それで口論になり、運転手は110番し、私は救急車を呼んだのです」
其田氏によると、警察官に免許証を見せるのを拒否すると「強制執行だ」と引きずりおろされたはずみで地面に落ち、失禁してしまったとも語る。
「救急車が来たのに警察が『身元不明者だから』と追い返して、また私が救急車を呼ぶという流れで4回ほど救急車が来ましたが、最後にようやく搬送してもらいました」
驚くことに其田氏は自ら「別の病院でも飲酒後に警察出動トラブルがあって騒ぎになった」とも白状。紙幅の関係で(および、その内容が愚にもつかないので)割愛するが、大トラぶりは改まっていない様子である。