現在放送中のNHKの朝ドラ『おかえりモネ』にヒロインの幼馴染みとして出演しつつ、『全裸監督シーズン2』でニューヒロイン・乃木真梨子を演じる女優・恒松祐里。これだけ毛色の違う話題作に同時に出演するのも珍しいが、『全裸監督』ではヌードシーンにも挑戦している。そこに葛藤はなかったのか? 恒松は、こう語る。
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監督たちに会う前に1か月あって、家族に相談したのですが、今までもそういうラブシーンがある作品に出るかも、というお話を数回いただいていて、オーディションがあったりして、でも縁がなかったり。わたしが判断してやめたりですとか。そのたび、家族に相談してたので、耐性がついていたというか。
今回は『全裸監督シーズン1』を父が見ていて、「すごいクオリティーの高い作品だし、これだったらいいんじゃない」という意見も出たり、結構悩みましたけれど、お受けしました。
自分自身に対して、脱ぐことに抵抗がないんですけれど、大人になって、いつか自分に旦那さんができて、子供ができて、孫ができて、と考えたときに、自分一人の人生じゃなくなって、他の人に出てくる影響を想像したら苦しくなって。
やっぱり、わたしの子供がいじめられたらどうしよう、「お母さん、こういうシーンやってたんだろう?」なんて言われたらとか。今はSNSが発達していますし、この件が原因で子供が嫌な目にあったら、嫌だなあと考えたんですけど……。
でも、やっぱり今、コロナ禍で、この先に何が起こるかわからない世の中じゃないですか。「この役をやれそうだと思って、できるかもしれないと思ったのにやらないのはもったいないことだな」と思って。やらないのは絶対後悔すると思いましたし、自分の性格に「なるようになる」ってのがあるんで、やってみないとわかんないな、と。
心配を塗り替えるくらいのお芝居をして、今後の人生のプラスにしていけたらいいかなと思って挑戦しました。(※インタビューの全文は写真集『月刊 恒松祐里 優』に収録)
【プロフィール】
恒松祐里(つねまつ・ゆり)/1998年10月9日生まれ、東京都出身。2005年、ドラマ『瑠璃の島』で子役としてデビュー。NHK連続テレビ小説『おかえりモネ』でヒロインの幼馴染み役を務める。ヒロイン・乃木真梨子役を演じる『全裸監督シーズン2』(Netflix)が配信中。
撮影/笠井爾示
※週刊ポスト2021年7月16・23日号