芸能

「J-POP文化の入り口」1990年の音楽シーン 2020年との近似性も

aa

1990年にメジャーデビューしたたま。独特な風貌と曲調が話題に

「昭和が平成に変わった翌年の1990年と、平成が令和に変わった翌年の2020年の音楽シーンには不思議な共通点がある」と話すのは、音楽ジャーナリストの柴那典さんだ。

 1990年はバブル崩壊の序章となる地価下落が始まる前年。1989年末に株価が史上最高値を記録し、世の中はまだイケイケだった頃だが、テレビの歌番組『夜のヒットスタジオ』(フジテレビ系)が終了した年でもある。

「それぞれ、忍び寄るバブル崩壊とコロナ禍を背景にそれまでの価値観の破壊と転換が進んだ過渡期で、曲の売れ方も従来と違った点が似ています。平成最初のミリオンヒット『おどるポンポコリン』は、1990年に始まった『ちびまる子ちゃん』のエンディングに、1970~1980年代から続く自作自演ブームへのアンチテーゼとしてプロが作詞・作曲・歌唱を分業した緻密な曲です。

 一方、令和初のメガヒット、Official髭男dismの『Pretender』はストリーミングサービスでブレークした曲。ともにそれまでの定石を打ち破るヒットでした」(柴さん)

 こうした1990年の音楽シーンについて、音楽番組『三宅裕司のいかすバンド天国』(TBS系、通称「イカ天」)で審査員を務めた音楽評論家の萩原健太さんは「バンドブームの身近なアマチュアリズムとプロ集団による緻密な曲作りなどが交錯したJ-POPの地殻変動期であった」と評す。

 また、音楽評論家のスージー鈴木さんは「大衆文化が賑やかに花開いた江戸時代の元禄時代のように、平成のミリオンセラーが次々生まれるJ-POP文化の入り口」と述懐している。

 ではどんな名曲たちが生まれたのか、振り返ってみよう。

関連記事

トピックス

違法薬物を所持したとして不動産投資会社「レーサム」の創業者で元会長の田中剛容疑者と職業不詳・奥本美穂容疑者(32)が逮捕された(左・Instagramより)
【20歳の女子大生を15時間300万円で…】男1人に美女が複数…「レーサム」元会長の“薬漬けパーティ”の実態 ラグジュアリーホテルに呼び出され「裸になれ」 〈田中剛、奥本美穂両容疑者に続き3人目逮捕〉
NEWSポストセブン
国技館
「溜席の着物美人」が相撲ブームで変わりゆく観戦風景をどう見るか語った 「贔屓力士の応援ではなく、勝った力士への拍手を」「相撲観戦には着物姿が一番相応しい」
NEWSポストセブン
(左から)「ガクヅケ」木田さんと「きしたかの」の高野正成さん
《後輩が楽屋泥棒の反響》『水ダウ』“2024年ダマされ王”に輝いたお笑いコンビきしたかの・高野正成が初めて明かした「好感度爆上げドッキリで涙」の意外な真相と代償
NEWSポストセブン
前田亜季と2歳年上の姉・前田愛
《日曜劇場『キャスター』出演》不惑を迎える“元チャイドル”前田亜季が姉・前田愛と「会う度にケンカ」の不仲だった過去
NEWSポストセブン
フィリピン人女性監督が描いた「日本人の孤独死」、主演はリリー・フランキー(©︎「Diamonds in the Sand」Film Partners)
なぜ「孤独死」は日本で起こるのか? フィリピン人女性監督が問いかける日本人的な「仕事中心の価値観」
NEWSポストセブン
timelesz加入後、爆発的な人気を誇る寺西拓人
「ミュージカルの王子様なのです」timelesz・寺西拓人の魅力とこれまでの歩み 山田美保子さんが“追い続けた12年”を振り返る
女性セブン
不倫報道の渦中にいる永野芽郁
《私が撮られてしまい…》永野芽郁がドラマ『キャスター』打ち上げで“自虐スピーチ”、自ら会場を和ませる一幕も【田中圭との不倫報道】
NEWSポストセブン
(SNSより)
「誰かが私を殺そうとしているかも…」SNS配信中に女性インフルエンサー撃たれる、性別を理由に殺害する“フェミサイド事件”か【メキシコ・ライバー殺害事件】
NEWSポストセブン
電撃引退を発表した西内まりや(時事通信)
電撃引退の西内まりや、直前の「地上波復帰CMオファー」も断っていた…「身内のトラブル」で身を引いた「強烈な覚悟」
NEWSポストセブン
女性2人組によるYouTubeチャンネル「びっちちゃん。」
《2人組YouTuber「びっちちゃん。」インタビュー》経験人数800人超え&100人超えでも“病まない”ワケ「依存心がないのって、たぶん自分のことが好きだから」
NEWSポストセブン
入院された上皇さまの付き添いをする美智子さま(2024年3月、長野県軽井沢町。撮影/JMPA)
美智子さま、入院された上皇さまのために連日300分近い長時間の付き添い 並大抵ではない“支える”という一念、雅子さまへと受け継がれる“一途な愛”
女性セブン
交際が伝えられていた元乃木坂46・白石麻衣(32)とtimelesz・菊池風磨(30)
《“結婚は5年封印”受け入れる献身》白石麻衣、菊池風磨の自宅マンションに「黒ずくめ変装」の通い愛、「子供好き」な本人が胸に秘めた思い
NEWSポストセブン