芸能

不運続き『おかえりモネ』の注目度が上昇中 現実世界と驚きのシンクロ

その演技力は、ベテラン俳優、女優たちから太鼓判を押されている

『おかえりモネ』ヒロインの清原果耶

 清原果耶(19才)がヒロインを務めるNHK連続テレビ小説『おかえりモネ』。気象予報士となった「モネ」こと永浦百音の成長が描かれている。東京オリンピックが開催される中、通常放送を続けているが、ここ最近、注目度を上昇させているという。コラムニストでテレビ解説者の木村隆志さんが解説する。

 * * *
 NHKも民放各局も朝から夜まで東京オリンピック一色ムードで、なかでも連ドラは休止を余儀なくされる作品があるなど、難しい状況が続いています。しかし、唯一の例外が朝ドラ『おかえりモネ』。東京オリンピックの影響を受けずにこれまで通り毎朝放送され、視聴者を喜ばせているとともに、「時計代わり」という本来の役割を果たしています。

『おかえりモネ』と言えば、コロナ禍の影響で5月17日という中途半端なスタート時期になってしまったほか、そのせいで「東日本大震災から10年の節目」という放送意義も感じづらくなってしまうなどの不運に見舞われてきました。

 また、スタート後もネットメディアが過去の朝ドラと比較した低視聴率報道を連発。視聴者の評判は上々であるにもかかわらず、盛り上がりづらい状況が続いていましたが、ここにきて「ついにチャンス到来か」と思わせる展開が見られます。

ドラマと現実世界が次々にシンクロ

 19日に放送された第46話から物語の舞台が宮城から東京に移り、新章がスタート。主人公の百音(清原果耶)は、気象情報会社「ウェザーエキスパーツ」で気象予報士として働きはじめています。

 報道気象班に配属された百音は、朝の報道番組『あさキラッ』で気象関連の小ネタを提案する仕事を担当。劇中の季節が夏になり、猛暑の中で働くシーンや、ゲリラ豪雨でアンダーパスが冠水したニュース、オリンピックの情報でお天気コーナーがカットされたエピソードなどが放送されました。

 ドラマの中だけでなく現実世界でも、夏は猛暑やゲリラ豪雨などで気象が注目を集める季節。特に視聴者数の多い都市部の人々にとっては、遠い東北の物語が、身近でリアリティのあるものに変わったことで、関心度が急上昇しそうなムードが漂いはじめているのです。

たとえば、ちょうど『おかえりモネ』が再放送されていた29日の昼ごろ、Yahoo!ニューストップの最上段に「局地的な豪雨も 天気の急変注意」というニュースがピックアップされていました。これはゲリラ豪雨を注意喚起するニュースでしたが、ドラマの内容とほぼ完璧にシンクロしていたのです。

 さらにその日放送された第54話で百音は、「山で雨が降ると川の水位が一気に上がる。過去には15分で55cm上昇したケースも」「海水浴では離岸流に巻き込まれたり、急激な水温の低下に低体温症になったりなど、命の危険に直結する水の事故が起きやすい」などのタイムリーかつ有意義な情報を話すシーンがありました。

 また、すでに8月2日の第56・57話で「東北に台風が上陸する」というエピソードを描くことが公表されています。奇しくも現実世界では、28日に台風が統計開始以来、初めて宮城県に上陸したばかりでした。

 続く第58話では、キーパーソンとして車いすマラソンの選手・祐希(菅原小春)が登場し、百音や菅波(坂口健太郎)らと関わっていくことも発表されています。これも現実世界では8月24日から9月5日まで東京パラリンピックが開催されるだけに、やはりタイムリー。物語と現実世界がシンクロするストーリーが続くことで、『おかえりモネ』への注目度は上がっていくのではないでしょうか。

関連キーワード

関連記事

トピックス

広末涼子容疑者(時事通信フォト)と事故現場
広末涼子、「勾留が長引く」可能性 取り調べ中に興奮状態で「自傷ほのめかす発言があった」との情報も 捜査関係者は「釈放でリスクも」と懸念
NEWSポストセブン
男性キャディの不倫相手のひとりとして報じられた川崎春花(時事通信フォト)
“トリプルボギー不倫”川崎春花がついに「5週連続欠場」ツアーの広報担当「ブライトナー業務」の去就にも注目集まる「就任インタビュー撮影には不参加」
NEWSポストセブン
女優の広末涼子容疑者が傷害容疑で現行犯逮捕された
〈不倫騒動後の復帰主演映画の撮影中だった〉広末涼子が事故直前に撮影現場で浴びせていた「罵声」 関係者が証言
NEWSポストセブン
筑波大の入学式に臨まれる悠仁さま(時事通信フォト)
【筑波大入学の悠仁さま】通学ルートの高速道路下に「八潮市道路陥没」下水道管が通っていた 専門家の見解は
NEWSポストセブン
広末涼子容疑者(時事通信フォト)と事故現場
《事故前にも奇行》広末涼子容疑者、同乗した“自称マネージャー”が運転しなかった謎…奈良からおよそ約450キロの道のり「撮影の帰り道だった可能性」
NEWSポストセブン
長浜簡易裁判所。書記官はなぜ遺体を遺棄したのか
【冷凍女性死体遺棄】「怖い雰囲気で近寄りがたくて…」容疑者3人の“薄気味悪い共通点”と“生活感が残った民家”「奥さんはずっと見ていない気がする」【滋賀・大津市】
NEWSポストセブン
坂本勇人(左)を阿部慎之助監督は今後どう起用していくのか
《年俸5億円の代打要員・守備固めはいらない…》巨人・坂本勇人「不調の原因」はどこにあるのか 阿部監督に迫られる「坂本を使わない」の決断
週刊ポスト
女優の広末涼子容疑者(44)が現行犯逮捕された
「『キャー!!』って尋常じゃない声が断続的に続いて…」事故直前、サービスエリアに響いた謎の奇声 “不思議な行動”が次々と発覚、薬物検査も実施へ 【広末涼子逮捕】
NEWSポストセブン
自宅で亡くなっているのが見つかった中山美穂さん
《中山美穂さん死後4カ月》辻仁成が元妻の誕生日に投稿していた「38文字」の想い…最後の“ワイルド恋人”が今も背負う「彼女の名前」
NEWSポストセブン
再再婚が噂される鳥羽氏(右)
《芸能活動自粛の広末涼子》鳥羽周作シェフが水面下で進めていた「新たな生活」 1月に運営会社の代表取締役に復帰も…事故に無言つらぬく現在
NEWSポストセブン
山口組分裂抗争が終結に向けて大きく動いた。写真は「山口組新報」最新号に掲載された司忍組長
「うっすら笑みを浮かべる司忍組長」山口組分裂抗争“終結宣言”の前に…六代目山口組が機関紙「創立110周年」をお祝いで大幅リニューアル「歴代組長をカラー写真に」「金ピカ装丁」の“狙い”
NEWSポストセブン
中居正広氏と報告書に記載のあったホテルの「間取り」
中居正広氏と「タレントU」が女性アナらと4人で過ごした“38万円スイートルーム”は「男女2人きりになりやすいチョイス」
NEWSポストセブン