猛暑を通り越して“酷暑”が続く夏──。汗かきの人にとってはTシャツ1枚でも蒸れや汗染みが気になる季節だが、近年は吸放湿性や速乾性、接触冷感などに優れたTシャツも多数売られている。ファッションジャーナリストの南充浩氏が、主要なカジュアル衣料チェーンの最新商品を試着して、「汗かきでも不快にならない最強のアウターTシャツ」を選出する。
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今年も記録的な猛暑が続く本格的な夏が到来しました。筆者は汗かきなうえに「暑い気温」そのものが嫌いなので、夏は苦手です。この時期はできるだけ軽装かつ薄着で過ごすことを心掛けていますが、逆にTシャツ1枚やポロシャツ1枚を素肌に着ると、大量の汗で常に濡れ続けているため、これもまた不快なうえ、他人からの見映えも良くありません。
そんな自分に嬉しいアイテムが数年前から登場しています。各社から発売されているインナーTシャツです。薄手の生地でできているためTシャツの下に着用しても目立たない肌着です。
Tシャツ「2枚重ね」で不快感は軽減されるか
ユニクロの「エアリズムシームレス」やグンゼの「インティー」などが有名ですが、これを1枚下に着るだけで、アウターのTシャツへの汗染みは驚くほど軽減されます。2017年からずっとインナーTシャツの上からTシャツを重ねるスタイルで夏を過ごしています。
しかし、まだ不快な面もあります。アウターTシャツの素材組成や分厚さ如何によっては、インナーTシャツがなかなか乾かず、汗で濡れた時間が長くなることです。そこで今回は、肌着の上から重ねても速乾性があり、快適だと思われるTシャツをご紹介したいと思います。
まず、個人的には綿100%とか綿高混率のTシャツは真夏にあまり着用しません。男性には綿100%愛好家が多く、私もその一人ではあるのですが、真夏に綿100%を着ると“吸水性”はたしかにありますが“速乾性”に乏しいのです。そのため、長時間汗染みが乾かないままになってしまい、見映えも良くありませんし、着ている本人も不快感が続きます。
とはいえ、繊維の技術も日進月歩です。綿100%や綿高混率でも快適さを売りにするTシャツは多数登場しています。そこで自分自身も含めた汗かきのおじさん世代にお勧めできる低価格ブランドの盛夏向けアウターTシャツがないか、実際に着用してレポートします。