ただし、公開された王子とのツーショットでは、ジェフリーさんは満面に笑みを浮かべており、王子との親密なひと時を楽しんでいるようにも見える。未成年者への性的行為を別にすれば、強姦か和姦かが公判の争点になりそうだが、判決がどうなったとしても、ジェフリーさんが王子との秘め事を微に入り細を穿って証言すれば、英王室が受けるダメージは計り知れない。
今のところ王子も英王室も沈黙しているが、著名な王室コメンテイターのリチャード・フィッツウィリアムズ氏はこう語る。
「女王には外交特権があるから外国の裁判で裁かれることはないが、アンドルー王子にはそれがないから一般市民として裁判所から召喚される。おそらく王子は無視し続けるだろうから、被告欠席のまま審理し結審する。相手は当時未成年だ。売春禁止法、児童虐待法などで有罪となれば、罰金は数百万ドルになるだろう」
アメリカでは、セクハラに対する世間の眼は一段と厳しさを増している。相手がセフレであろうと売春婦であろうと、レイプはレイプだ。たとえそれが売春目的だったとしても、世論は女性の側につく。世紀の裁判が間もなく始まろうとしている。
■高濱賛(在米ジャーナリスト)