国内

河村たかし市長の直筆文に謝罪の専門家もあ然「二重線で直すなんて」

河村市長

メダルを噛んだだけでは終わらないマイペース(時事通信フォト)

 河村たかし・名古屋市長(72)が同市職員に向けて送った直筆謝罪文に、波紋が広がっている。東京五輪ソフトボール日本代表・後藤希友(みう)選手(20)の金メダルに突然噛みつき抗議が殺到したことに対し謝罪の意を表明したものだが「ヒドすぎる」「謝罪とは思えない」と話題なのだ。

 文書は「名古屋市職員の皆様へ」という大きめの文字で始まるが、「職」の文字は簡略化した文字。「この度は私がひきおこした金メダル事件により」と始まる本文も、文字の大きさはバラバラで行書とも違う癖のある崩し字。句点(。)は丸くなっておらず平仮名の「し」のような形になっている。「ひきおこし」は平仮名だが(「引」は小学校第二学年配当、「起」は同第三学年配当。学習指導要領より)、「お詫び申し上げます」は漢字など、漢字仮名交じりも統一感がない。

 後半では「私が悪かったことでご=ざいます」と、字を間違えたのか、二重線(=)で消した文書になっている。そして書面の右下で、「上」の字を右下に伸びたカタカナの「ヒ」のような字体で「以上」と締めくくっていた。

『謝罪の作法』の著書がある東北大学特任教授で人事コンサルタント(RMロンドンパートナーズ代表)の増沢隆太氏は言う。

「こうしたメモのような雑な書き方、とくに二重線で直すという行為は謝罪文書では論外です。企業に向けて書く履歴書も修正はすべきではないと考えますが、さらにフォーマルであるべき謝罪文において、こうした書き方をしては、相手に到底受け入れられません。

 市の職員向けという“世間一般に向けたものではない”ことや、河村市長のキャラクターでもある独特な言葉遣いであること、人によって字の得意不得意があることを鑑みても、せめて、もっと丁寧に書くべきです」

 そもそも、噛みつき問題の直後にも「愛情表現だった。迷惑を掛けているのであれば、ごめんなさい」と釈明する自覚のなさで批判を受けていた河村市長。

「選手のものであるメダルをかじるのはハラスメント行為ですが、その行為に対しては全く説明や謝罪ができていません」(増沢氏)

 金メダルかじり以降、過去にも未成年声優や有名アイドルへの“抱きつきハラスメント”をしていたことも指摘されているが、河村市長からの説明はない。

 河村氏の謝罪の意思は、「文字通り」受け取るしかないのか。

関連キーワード

関連記事

トピックス

女優の広末涼子容疑者が傷害容疑で現行犯逮捕された
【薬物検査どころじゃなかった】広末涼子容疑者「体を丸めて会話拒む」「指示に従わず暴れ…」取り調べ室の中の異様な光景 現在は落ち着き、いよいよ検査可能な状態に
NEWSポストセブン
運転中の広末涼子容疑者(2023年12月撮影)
《広末涼子の男性同乗者》事故を起こしたジープは“自称マネージャー”のクルマだった「独立直後から彼女を支える関係」
NEWSポストセブン
女優の広末涼子容疑者が傷害容疑で現行犯逮捕された
《病院の中をウロウロ…挙動不審》広末涼子容疑者、逮捕前に「薬コンプリート!」「あーー逃げたい」など体調不良を吐露していた苦悩…看護師の左足を蹴る
NEWSポストセブン
北極域研究船の命名・進水式に出席した愛子さま(時事通信フォト)
「本番前のリハーサルで斧を手にして“重いですね”」愛子さまご公務の入念な下準備と器用な手さばき
NEWSポストセブン
広末涼子容疑者(写真は2023年12月)と事故現場
《広末涼子が逮捕》「グシャグシャの黒いジープが…」トラック追突事故の目撃者が証言した「緊迫の事故現場」、事故直後の不審な動き“立ったり座ったりはみ出しそうになったり”
NEWSポストセブン
運転席に座る広末涼子容疑者(2023年12月撮影)
【広末涼子容疑者が追突事故】「フワーッと交差点に入る」関係者が語った“危なっかしい運転”《15年前にも「追突」の事故歴》
NEWSポストセブン
自宅で亡くなっているのが見つかった中山美穂さん
《中山美穂さん死後4カ月》辻仁成が元妻の誕生日に投稿していた「38文字」の想い…最後の“ワイルド恋人”が今も背負う「彼女の名前」
NEWSポストセブン
山口組分裂抗争が終結に向けて大きく動いた。写真は「山口組新報」最新号に掲載された司忍組長
「うっすら笑みを浮かべる司忍組長」山口組分裂抗争“終結宣言”の前に…六代目山口組が機関紙「創立110周年」をお祝いで大幅リニューアル「歴代組長をカラー写真に」「金ピカ装丁」の“狙い”
NEWSポストセブン
中居正広氏と報告書に記載のあったホテルの「間取り」
中居正広氏と「タレントU」が女性アナらと4人で過ごした“38万円スイートルーム”は「男女2人きりになりやすいチョイス」
NEWSポストセブン
Tarou「中学校行かない宣言」に関する親の思いとは(本人Xより)
《小学生ゲーム実況YouTuberの「中学校通わない宣言」》両親が明かす“子育ての方針”「配信やゲームで得られる失敗経験が重要」稼いだお金は「個人会社で運営」
NEWSポストセブン
約6年ぶりに開催された宮中晩餐会に参加された愛子さま(時事通信)
《ティアラ着用せず》愛子さま、初めての宮中晩餐会を海外一部メディアが「物足りない初舞台」と指摘した理由
NEWSポストセブン
大谷翔平(時事通信)と妊娠中の真美子さん(大谷のInstagramより)
《妊娠中の真美子さんがスイートルーム室内で観戦》大谷翔平、特別な日に「奇跡のサヨナラHR」で感情爆発 妻のために用意していた「特別契約」の内容
NEWSポストセブン