芸能

『科捜研の女』、長年愛される背景にサブタイトルの妙 時事ネタも多数

衝撃のシーンにマリコ(沢口靖子)が挑む

映画にもなった『科捜研の女』。人気の理由は?

 今年で放送開始22年目となり、9月3日から劇場版も公開される『科捜研の女』(テレビ朝日系)。長寿作品となるほどの人気の理由とは? コラムニストのペリー荻野さんはサブタイトルに注目。その背景を解説する。

 * * *
 いつかこんな日が来ると願っていた!とファンを喜ばせている『科捜研の女』初の劇場版。私も1999年のシリーズスタート以来、二十余年、ずっと見続けているおかげで、「下足痕(げそこん)」「口唇紋」といった言葉にもすっかり慣れ、うっかり日常会話にも出してしまいそうな勢いである。

 今回の劇場版では、「世界同時多発 科学者不審死」という難事件に主人公の榊マリコ(沢口靖子)と科捜研の面々、そして京都府警の土門(内藤剛志)が挑む。捜査の過程で未知の細菌、近未来的な実験室でニコニコしながら目が笑ってない天才科学者・加賀野(佐々木蔵之介)が現れるが、なかなか真相にたどり着けない。なにしろ、加賀野には鉄壁のアリバイがあるし、無表情のまま口だけで話す佐々木蔵之介はとっても怖いのである。

 そこで登場するのが、シリーズ「歴代レギュラー」だ。マリコの父で前・科捜研所長の伊知郎(小野武彦)、 元上司佐久間(田中健)はじめ、元夫倉持(渡辺いっけい)、かつて彼女に片思いした解剖医・佐沢(野村宏伸)、カナダで研究員となった相馬(長田成哉)らが助っ人として登場。彼らはマリコに無茶ぶりされつつも、全力で助けるのである。

 みんなに愛される『科捜研の女』。その人気の秘密は、いろいろある。最先端の科学捜査、科捜研のチームワーク、科学者としては優秀だが、どこかとぼけたところもあるマリコのキャラ、土門とマリコの気になる間柄などなど、中で見逃せないのが、視聴者の心をわしづかみする「タイトル」の妙技だ。
 
 記念すべきシリーズ第一話のタイトルは「声紋は語る! 京都大文字の夜 謎の女が…」だった。このタイトルで舞台が京都であることを示し、末尾の「…」に余韻が感じられる。

 その後、巷で話題のキーワードも取り入れられるようになる。意外なモノとの事件が関連することもしばしば。シーズン2の2話は「記憶を失くした目撃者 チョコアイスが見た殺人」だったし、「顔も見ずに顔認証!?寝不足のクマが暴いた女刑事の嘘」という話もあった。まさか、クマが…。

関連記事

トピックス

中居正広氏の兄が複雑な胸の内を明かした
【独自】「弟がやったことだと思えない…」中居正広氏“最愛の実兄”が独白30分 中居氏が語っていた「僕はもう一回、2人の兄と両親の家族5人で住んでみたい」
NEWSポストセブン
2024年末に第一子妊娠を発表した真美子さんと大谷
《大谷翔平の遠征中に…》目撃された真美子さん「ゆったり服」「愛犬とポルシェでお出かけ」近況 有力視される産院の「超豪華サービス」
NEWSポストセブン
新田恵利(左)と渡辺美奈代があの頃の思い出を振り返る
新田恵利×渡辺美奈代「おニャン子クラブ40周年」記念対談 新田「文化祭と体育祭を混ぜたような感覚でひたすら楽しかった」、渡辺「ツアーも修学旅行みたいなノリ」
週刊ポスト
放送時間を拡大しているフジテレビの『めざましテレビ』(番組公式HPより)
日テレ『ZIP!』とフジ『めざまし』、朝の“8時またぎ”をめぐるバトルがスタート!早くも見えた戦略の違い
NEWSポストセブン
新政治団体「12平和党」設立。2月12日、記者会見するデヴィ夫人ら(時事通信フォト)
《デヴィ夫人が禁止を訴える犬食》保護団体代表がかつて遭遇した驚くべき体験 譲渡会に現れ犬を2頭欲しいと言った男に激怒「幸せになるんだよと送り出したのに冗談じゃない」
NEWSポストセブン
公的年金は「社会的扶養」「国民の共同連帯」「所得再分配機能」(写真提供/イメージマート)
《まるで借りパク》政府の基礎年金(国民年金)の底上げ案 財源として厚生年金を流用するのは「目的外使用」ではないのか、受給額が年間8万円以上減額も
NEWSポストセブン
地元の知人にもたびたび“金銭面の余裕ぶり”をみせていたという中居正広(52)
「もう人目につく仕事は無理じゃないか」中居正広氏の実兄が明かした「性暴力認定」後の生き方「これもある意味、タイミングだったんじゃないかな」
NEWSポストセブン
『傷だらけの天使』出演当時を振り返る水谷豊
【放送から50年】水谷豊が語る『傷だらけの天使』 リーゼントにこだわった理由と独特の口調「アニキ~」の原点
週刊ポスト
英国の大学に通う中国人の留学生が性的暴行の罪で有罪に
《英国史上最悪のレイプ犯の衝撃》中国人留学生容疑者の素顔と卑劣な犯行手口「アプリで自室に呼び危険な薬を酒に混ぜ…」「“性犯罪 の記念品”を所持」 
NEWSポストセブン
原監督も心配する中居正広(写真は2021年)
「落ち着くことはないでしょ」中居正広氏の実兄が現在の心境を吐露「全く連絡取っていない」「そっとしておくのも優しさ」
NEWSポストセブン
指定暴力団六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)
〈山口組分裂抗争終結〉「体調が悪かろうが這ってでも来い」直参組長への“異例の招集状” 司忍組長を悩ます「七代目体制」
NEWSポストセブン
筑波大学の入学式に出席された悠仁さま(時事通信フォト)
「うなぎパイ渡せた!」悠仁さまに筑波大の学生らが“地元銘菓を渡すブーム”…実際に手渡された食品はどうなる
NEWSポストセブン