スーツ姿でタクシーに乗るコメンテーターで実業家の杉村太蔵(42才)と、全身を黒で統一した短パン姿で愛車フェラーリの爆音を鳴らして走り去るタレント武井壮(48才)。長雨が続いた8月中旬の都内の深夜、ラジオ番組で共演し終えた2人は、どちらも軽快な足取りで帰宅していった。
新型コロナウイルス、東京五輪……社会がどの方向に揺れても、2人の需要は途切れない。ここ10年で、旬には左右されずに情報番組で引っ張りだこの2人である。
あるテレビ局のワイドショーデスクは「2人とも、当初は完全な色モノキャラクターでした」と振り返る。
杉村は、2005年の衆院選に自民党の候補者一般公募から比例ブロックで立候補。小泉純一郎元首相の郵政民政化の流れに乗った“小泉チルドレン”として初当選も、すぐに「早く料亭に行ってみたい」「夢だったんですよ、BMWを持つことが」などのKY発言を連発し、大バッシングを浴びた。任期終了後、2010年に参院選に出馬するも、あえなく落選した。
しかし、バッシングをものともせぬ軽快な調子がバラエティー番組でウケて、TBS系「サンデージャポン」のレギュラーになると、「薄口政治評論家」との肩書きで、芸能界で独自のポジションを確立。
「また、タレント業とは別に全国の講演に引っ張りだこ、さらに株投資でも大成功して、2016年時には貯蓄が数億円になったといいます。投資家・実業家として成功したことで、おバカコメンテーターから、一気に世渡り上手な成功者として見直されるようになったのです」(前出・ワイドショーデスク)