中村ゆりか(24)が、「色気」を武器に若手女優の中で独自の存在感を発揮している。連続ドラマ『ギルティ 〜この恋は罪ですか?〜』(2020年、日本テレビ系)、『痴情の接吻』(2021年、テレビ朝日系)と続けてラブシーンが話題になった。
特に2020年4月〜8月に放送された『ギルティ』は当たり役だった。中村演じる及川瑠衣は、ヒロインの友人でありながら、彼女の夫の不倫相手でもあるという役どころだ。ヒロインを陥れるためには己の身体を使うことも厭わないヒールぶりは、もはや影の主役と呼んでも過言ではなく、毎週Twitterのタイムラインを騒がせた。
それまでの中村は、NHK連続テレビ小説『まれ』の池畑美南役や映画・ドラマ『賭ケグルイ』シリーズの五十嵐清華役など話題作には出演していたものの、いち美人女優という以上のインパクトを世間に与えることは、なかなか難しいようだった。しかし、『ギルティ』で、見事に新境地を開拓することに成功した。中村は、ラブシーンたっぷりの悪女役に挑戦した理由をこのように語っている。
〈それまでは清楚なイメージの役が強かったと思うのですが、自分の引き出しになる可能性も考えて、瑠衣役に取り組ませてもらいました。(中略)自分がそれまで難しいと思っていた役柄にあえて向き合い、歩み寄ることが自分の成長につながることも実感しました〉(「TV LIFE」公式サイトでのインタビューより)
7月より放送中の『痴情の接吻』もラブシーン満載のドラマだが、こちらでの中村の役柄は、『ギルティ』とはまた大きく雰囲気が異なる。中村演じる柏木和華は、恋愛に興味がないツンデレ女子。ハイスペック男子の上条忍(A.B.C-Z橋本良亮)と突然同居することになり、戸惑いながらも彼に惹かれていき……という設定は、いかにも王道の少女漫画ヒロインだ。