ライフ

容姿コンプを超えて 税理士・田村麻美さんの「他人に期待しない流儀」

他人を頼らず、自分を信じず。著書が人気の税理士の田村さんの働き方、生き方とは

他人を頼らず、自分を信じず。著書が人気の税理士・田村さんの働き方、生き方とは

 容姿コンプレックスを力に代えて、目標だった仕事と結婚を手に入れた税理士の田村麻美(まみ)さん。自身の半生を赤裸々に綴った『ブスのマーケティング戦略』は、初めての著書ながら多くの共感を呼び、ベストセラーとなった。その後、執筆や講演活動、子育てをしながらMBAを取得するなど、税理士の枠を超えて活躍している。田村さんはどのようにキャリアを重ねてきたのか。仕事術をまとめた『「フツーな私」でも仕事ができるようになる34の方法』を読むと、田村さんのやってきたことは案外フツーで、だが時代に流されず現実的で、長く働き続けるために必要なコツが満載だった。

 * * *

税理士で一生食べていけるかどうかわからない

──2作目となる著書を出されました。執筆や講演の仕事も増えています。税理士の枠を超えてキャリアを重ねていますね。

田村:私は仕事において大事なのは「武器」を持つことだと考えています。武器は多ければ多いほどいい。武器が多いと、収入源を複数持つことができるからですね。私は税理士ですが、税理士だけで一生食べていけるかどうかわからないと思っています。税理士の仕事がなくなっても生きていけるような収入源を持たなくては、とずっと前から考えていて、その一つとして執筆のお仕事、本を書きたいと思っていました。といっても、そのためにやったことは誰でもはじめることができる、ブログを毎日書くことでした。

──複数の収入源とともに、30代から、セカンドキャリアを考えておこうとも提言されています。

田村:安定した企業の正社員の方は、一つの会社で一生働き続けるのかもしれませんが、そういう方は現実問題減っていますし、人生、長くなっています。副業を含めた複数の収入源や、セカンドキャリアについて、早いうちから考えておくにこしたことはないと個人的には思います。

 本を書くことについて言えば、最初、お金関係の本を書きませんか、と編集者の方に提案いただいたんです。私が税理士なので、それはそうですよね。でも、お金の本を書く税理士って世の中にはすでに溢れています。そんなレッドオーシャンで私が目立つ本なんて書けないと思いまして。しかも、私は税理士と違う収入源が欲しかったので、お金の本は税理士の枠を超えていないと思いました。一か八か、違うジャンルで勝負することで、別軸の仕事幅をふやしたい。そう思って、実体験をもとにしたマーケティング本を出させていただいたんです。やるからには思い切りと、自分の顔までさらけ出して、そりゃめちゃくちゃ賛否ありましたが(笑)、運良く売れて、執筆や講演のお仕事をいただくようになりました。

──前作は、容姿コンプレックスを受け入れた上で、恋愛・仕事・結婚をどう戦うかを綴った、マーケティング戦略&行動の書でした。今回の仕事本でも、「周りの評価をまず受け入れる」というスタンスは一貫しています。

田村:他人の評価を気にするな、という人もいますが、会社員だろうと、個人事業主だろうと、自分以外の誰かに評価されてはじめて対価というお金をいただけるわけです。だから、まずは他人の評価を受け入れてみよう、という当たり前のことを書いています。その上で、市場を変えてみたり、資格を取るなど武器を増やしたり、あるいはコミュ力を磨いたりといった、現実的な提案をしました。

関連キーワード

関連記事

トピックス

田村瑠奈被告(右)と父の修被告
「ハイターで指紋は消せる?」田村瑠奈被告(30)の父が公判で語った「漂白剤の使い道」【ススキノ首切断事件裁判】
週刊ポスト
指定暴力団六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)
暴力団幹部たちが熱心に取り組む若見えの工夫 ネイルサロンに通い、にんにく注射も 「プラセンタ注射はみんな打ってる」
NEWSポストセブン
10月には10年ぶりとなるオリジナルアルバム『Precious Days』をリリースした竹内まりや
《結婚42周年》竹内まりや、夫・山下達郎とのあまりにも深い絆 「結婚は今世で12回目」夫婦の結びつきは“魂レベル”
女性セブン
騒動の発端となっているイギリス人女性(SNSより)
「父親と息子の両方と…」「タダで行為できます」で世界を騒がすイギリス人女性(25)の生い立ち 過激配信をサポートする元夫の存在
NEWSポストセブン
宇宙飛行士で京都大学大学院総合生存学館(思修館)特定教授の土井隆雄氏
《アポロ11号月面着陸から55年》宇宙飛行士・土井隆雄さんが語る、人類が再び月を目指す意義 「地球の外に活動領域を広げていくことは、人類の進歩にとって必然」
週刊ポスト
九州場所
九州場所「溜席の着物美人」の次は「浴衣地ワンピース女性」が続々 「四股名の入った服は応援タオル代わりになる」と桟敷で他にも2人が着用していた
NEWSポストセブン
初のフレンチコースの販売を開始した「ガスト」
《ガスト初のフレンチコースを販売》匿名の現役スタッフが明かした現場の混乱「やることは増えたが、時給は変わらず…」「土日の混雑が心配」
NEWSポストセブン
希代の名優として親しまれた西田敏行さん
《故郷・福島に埋葬してほしい》西田敏行さん、体に埋め込んでいた金属だらけだった遺骨 満身創痍でも堅忍して追求し続けた俳優業
女性セブン
佐々木朗希のメジャーでの活躍は待ち遠しいが……(時事通信フォト)
【ロッテファンの怒りに球団が回答】佐々木朗希のポスティング発表翌日の“自動課金”物議を醸す「ファンクラブ継続更新締め切り」騒動にどう答えるか
NEWSポストセブン
越前谷真将(まさよし)容疑者(49)
《“顔面ヘビタトゥー男”がコンビニ強盗》「割と優しい」「穏やかな人」近隣住民が明かした容疑者の素顔、朝の挨拶は「おあようございあす」
NEWSポストセブン
歌舞伎俳優の中村芝翫と嫁の三田寛子(右写真/産経新聞社)
《中村芝翫が約900日ぶりに自宅に戻る》三田寛子、“夫の愛人”とのバトルに勝利 芝翫は“未練たらたら”でも松竹の激怒が決定打に
女性セブン
天皇陛下にとって百合子さまは大叔母にあたる(2024年11月、東京・港区。撮影/JMPA)
三笠宮妃百合子さまのご逝去に心を痛められ…天皇皇后両陛下と愛子さまが三笠宮邸を弔問
女性セブン