高市早苗氏、野田聖子氏と史上初めて複数の女性候補が並ぶことになった自民党総裁選。稲田朋美氏が高市氏支持、三原じゅん子氏が野田氏支持を表明するなど、党内の女性議員たちもそれぞれ動き出すなか、なぜか岸田文雄氏の推薦人に名を連ねたのが元SPEEDで参議院議員の今井絵理子氏だ。
今井氏の所属する麻生派からは河野太郎氏が立候補し、麻生派の若手・中堅には河野支持が広がっているが、今井氏は参議院一回生にして岸田氏の推薦人になった。これまで岸田氏との接点があまり目立って報じられたことはない今井氏だが、いったいどんな事情があるのか。自民党関係者が語る。
「麻生派ベテラン議員たちの働きかけによるものでしょう。岸田陣営は麻生派の甘利明氏が選対顧問、鈴木俊一氏が推薦人代表になっており、麻生氏自身も表向きは河野氏の出馬を容認と言いながら、実際には岸田氏を推しているともっぱらです。そんななか、若手・女性・参議院という推薦人として多様性を出すための条件が揃っている上、抜群の知名度を誇る今井氏は、名簿に載せるのにうってつけだったのでしょう。
また、今井氏を政界に導いた恩人であり、麻生派の会長代行でもあった山東昭子氏が参議院議長に就き、総裁選に関われないことから、山東氏の“名代”としての意味合いも強いのではないでしょうか」