9月22日からハロウィンジャンボ宝くじが発売される。新型コロナの影響で、相変わらずスポーツ観戦や各種イベントでの入場制限や、飲食店への時短営業・酒類提供禁止の要請が続く。そんな中で、宝くじはせめてもの気晴らしとなるかもしれない。今回は何が狙い目か。ニッセイ基礎研究所主席研究員の篠原拓也氏が考察する。
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新型コロナのワクチン接種が進んでいるが、感染力が強いとされるデルタ株など変異株の拡大もあり、コロナ禍の収束はまだ見通せない。東京では、7月12日に始まった4回目の緊急事態宣言が延長に延長を重ね、2か月半も続くこととなった。
さまざまなイベントが観客数の制限や中止に追い込まれている。その結果、エンターテインメントとして宝くじへの期待は高まるばかりだ。
9月22日に発売されるハロウィンジャンボ宝くじは、最高当せん金が1等前後賞合わせて5億円と高額だ。当せん金などの一部で昨年から変更されている部分もある。その変更点をみながら、今年は何を狙うべきか考えてみよう。
100万円以上の当せん本数が半減したジャンボ
ハロウィンジャンボ宝くじには、他のジャンボ宝くじと同様、「ジャンボ」と「ジャンボミニ」の2つがある。「1等前後賞合わせて5億円」のうたい文句で販売されるのは、ハロウィンジャンボだ。これに対して、ハロウィンジャンボミニの当せん金の最高額は、1等前後賞合わせて5000万円となっている。
それでは、ハロウィンジャンボは、昨年と比べて何が変更となったのか。主な変更点は3つあげられる。
【1】3等(当せん金100万円)の当せん本数が、1ユニット(=1000万本)あたり100本から50本に減少
【2】4等(当せん金5万円)が新設され、当せん本数は1ユニットあたり1000本とされた
【3】これらの結果、1ユニットあたりの当せん本数は112万204本から112万1154本に増加
※1枚300円に対する当せん金の平均受取額は、141.99円のまま変わらず
つまり、3等100万円の当せん本数50本分を、4等5万円の当せん本数1000本に化かしたわけだ。これにより、100万円以上の当せん金が当たるくじの本数は、1ユニットあたり、昨年の105本から今年は55本へと半減する。ただし、1等前後賞の当せん本数は昨年と変わらない。
ハロウィンジャンボは、高額当せん金として本命の「1等前後賞合わせて5億円」に狙いを絞った宝くじと位置づけられそうだ。