仮面ライダー大好き芸人としても知られるドランクドラゴンの塚地武雅が、平成・令和の仮面ライダーを解説。ここでは、前編として2000~2009年に放送された、仮面ライダークウガから仮面ライダーディケイドまでの見どころを紹介してもらった。
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ある日、子役の子供が電王の武器を僕に自慢したんです。すると、隣にいた相方の鈴木が「電王って、仮面ライダーじゃないよ。電車に乗ってるじゃん」っていって(笑)。でも、その子は偉くて、「その時期に観ているちびっこにとっては、それが仮面ライダーなんだよ」と反論したんです。
つまり、仮面ライダーは時代によって変わっても、観てる子には今の姿が仮面ライダーなんだなと。挑戦する精神はライダー自身のみならず、スタッフやキャストの皆さん、そして、我々視聴者にもあるべきだなと。仮面ライダーは大事なことを教えてくれる作品です。これからも見続けます。
●仮面ライダークウガ 2000年〈平成12年〉1月30日~2001年1月21日放映
リアリティがありました、クウガが巻き込まれる事件には。昭和のライダーはリアリティはあれど架空の街での出来事のようでしたけど、クウガは現実で起こっている事件に落とし込まれています。警察組織の人間関係にしても、それこそリアルだったし、サスペンスドラマとしても一級品。大人の鑑賞に堪えられるヒーロー特撮作品です。
●仮面ライダーアギト 2001年〈平成13年〉1月28日~2002年1月27日放映
アギト、ギルス、G3という個性溢れる3体の仮面ライダーが登場し、それぞれの想いが交差する物語。単純に3人もライダーが登場してくると、やっぱりドキドキワクワクしますよね。それぞれのライダーになる人物の葛藤が深く描かれていました。個人的には一番好きな作品かもしれない。アギトのバーニングフォームが大好き!
●仮面ライダー龍騎 2002年〈平成14年〉2月3日~2003年1月19日放映
鏡の世界で13人のライダー同士が戦うという、それまでのシリーズではあり得なかった、攻めた内容の物語。攻めたのは物語だけではなく、ライダーの特徴でもある複眼をマスクの下に収めたり、シリーズの基本を押さえつつ、いかに進化させていくかをテーマにしていたのでしょう。ライダーっぽくないテイストですが、斬新で面白い。
●仮面ライダー555(ファイズ) 2003年〈平成15年〉1月26日~2004年1月18日放映
時代を取り入れるという意味で変身アイテムに携帯電話を利用しています。さらに龍騎以上に昭和ライダーのマスクを踏襲していません。そこに平成ライダーを制作してきたスタッフの熱き気概を感じ取ることができます。昭和ライダーから見続けていたファンをいかによりよく裏切るか。その熱意に新たなライダーの可能性を感じました。
●仮面ライダー剣(ブレイド) 2004年〈平成16年〉1月25日~2005年1月23日放映
仮面ライダーになることが職業になっているのが新鮮でした。昭和のライダーはあくまでも人間を助けるヒーローだったわけですよ。それが平成になると敵を倒すことで企業から報酬を得る。その見せ方が実に面白かったです。危険手当はちゃんと出るんだろうか、と勝手に心配したりね。そういう部分でも主人公に感情移入しやすかったかな。