年内にオンラインで発行する方針も発表された「ワクチンパスポート」だが、入手方法や使い方、生活がどう変わるのか、その実態は分からないことだらけ。海外の最新事例を交えて、疑問に回答しよう。(全4回の第1回)
いつもらえるの?
実は「ワクチン接種証明書」の発行そのものは、海外渡航で必要な人向けに今年7月26日から始まっており、自治体ごとに紙の証明書が発行されている。
「年内をめどにスマホのアプリで証明書を表示できるようにする予定です。デジタル化実施後も紙での発行は継続し、どちらも利用できます」(内閣官房副長官補室・ワクチン接種証明推進担当)
この接種証明書が、今後「ワクチンパスポート」として、さまざまな場面で利用されることになるという。海外のワクチンパスポート事情に詳しい航空・旅行アナリストの鳥海高太朗氏が語る。
「10月に新政権が誕生して詳細が詰められるはずで、スマホ版のワクチンパスポートの発行は12月頃になると思われます」
自治体が独自にスマホ版のワクチンパスポートを発行する動きもあり、群馬県では10月中にも県公式LINEで「県版ワクチンパス(仮称)」を発行予定だ。
どこでどうやってもらうの?
ワクチン接種券が発行された市町村(通常は住民票のある市町村)の役所に、パスポートと接種券、接種済証(または接種記録書)を持参して申請すれば、ワクチンパスポートが発行される。
「申請から発行までの期間は自治体によってまちまちで、即日発行のところもあれば、都市部の大きな区や市では2~3週間かかることもあると聞いています」(内閣官房)
スマホ版に関しては、取得にはマイナンバーカードが必須になるとデジタル庁が発表している。