やはり歌手・華原朋美(47)は稀有な才能の持ち主だ。2016年5月にリリースした『君がそばで』を最後に新曲はリリースしておらず、近年はメディア露出も減少。歌手活動よりもプライベートのほうが注目される状況が続き、昨年9月には所属事務所・プロダクション尾木との契約解除が発表された(現在は株式会社伝元に所属)。
そんな華原が圧巻の歌声を響かせたのが、9月11日に放送された『爆笑そっくりものまね紅白歌合戦スペシャル』(フジテレビ系)だった。ものまね芸人のミラクルひかるが華原のものまねで『I BELIEVE』を歌っているところに華原本人が登場し、本家本元の歌唱を披露した。
Twitterでは「華原朋美」や「朋ちゃん」といったワードがトレンド入りを果たし、〈これぞ歌姫〉〈昔と変わらない歌声に驚いた〉〈朋ちゃんの歌は最高〉などの称賛の声が寄せられた。ものまね番組での本人登場という形ではあったが、「歌姫・華原朋美ここにあり」を地上波で見せつけたと言えよう。
音楽用語で、地声と裏声の中間にある声のことを「ミックスボイス」と呼ぶ。ボイストレーナーのいくみ氏によると、華原はそのミックスボイスにおいて天性の才能があるそう。いくみ氏はプロ目線で「生まれ持った最高の歌声」と華原を絶賛する。
「高音で歌うとき、ほとんどの方は地声から裏声へ切り替えるので、明らかに声色が変わります。でも華原朋美さんは、高音を出すときも声の変化がほとんどなく、高音域でものびやかに地声を張り上げることができます。裏声にもしっかりとした芯があるので、地声のような強さを残しつつ、裏声が持つ柔らかい優しい印象を残すことができるんですね。
華原朋美さんと言えば、特徴的なビブラートも魅力です。華原朋美さんのビブラートは、“ザ・ビブラート”という感じでしっかりと息を流し、遠くに飛ばすことで、自然に声が響いています」