2021年11月1日をもって解散するV6。その26年の軌跡について、コラムニストで放送作家の山田美保子さんが振り返ります。
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同期入社6人が同じ部署のまま20年もやれる会社なんて、まずない
今年3月12日の発表から約7か月。V6が解散する11月1日が目前に近づいてきました。
6人揃ってデビュー26周年を迎えたことには多くのかたが大拍手を送っていらっしゃいます。偉大なる先輩たちでさえ成しえなかったからです。
「一般の会社でも、同期入社した男6人が同じ部署のまま20年もやれるなんてことは、まずないので」とは、2014年、一時、芳しくなかった主演ドラマ『軍師官兵衛』(NHK)の視聴率がV字回復したタイミングでインタビューさせてもらった際、岡田准一クン(40才)が話してくれたこと。V6の20周年について聞いたときでした。
私はこの岡田クンの言葉がずっと忘れられなくて……、V6以外のグループについて語ったり綴ったりする場面で何度引用させてもらったかわからないほどです。
岡田クンはV6の解散が決まった後も、ずっと変わらず6人でやってきたメンバーのことを「大切に、誇りに思う」と度々言ってきましたよね。
それをほかの5人も同じように思っているところがV6の“強さ”。26周年という年月は、彼らにしか語れない、輝かしくも大切な日々だったのです。
今夏は、多くの特別音楽番組がコーナーを設け、V6のスペシャルメドレーやトークに長尺を割きました。オーバー40とは思えないほどのキレッキレのダンスや歌唱力の高さ。メンバー全員が、それぞれの性格や個性を知り尽くしているからこその楽しくてテンポのあるトークに見入り、聞き入ったものです。
「こんなにダンスが揃うグループ、ほかにないよね」とは、2015年に行われた20周年のライブの際、“聖地”代々木第一体育館前に集まったファンの皆さんに、ジャニーズ事務所の幹部の女性が放った一言です。いつものように(!)彼女は拡声器を片手にファンの皆さんへの注意喚起をなさっていたのですが、長年、V6を見てきたからこそ、つい出てしまった心からの称賛だったと思います。
ほんと、おっしゃるとおり。特に『愛なんだ』のサビの部分は、フツーのオジサンがステップを踏んだらば脚が絡まっちゃうような振り付けですが、V6は、細くて長い脚を前後左右に動かし、いまも華麗に魅せてくれます。
そしてトーク。ここ数年、井ノ原快彦クン(45才)の主演ドラマ『特捜9』(テレビ朝日系)の主題歌にV6のシングル曲が使われているため、系列のメ~テレ『ドデスカ!』には、メンバーが揃ってコメントをくださいます。