浅野忠信(47才)が所属する芸能事務所「アノレ」のホームページの片隅に、小さく〈ご報告〉という言葉が載ったのは10月1日のことだった。そこをクリックしてみると、退社の言葉が綴られていた。
〈私、浅野忠信は2021年をもちまして、アノレの所属から離れることを決めました。 今後は以前から継続していた私の会社 DOMOIZU にて、より一層集中し自分の活動を続けることにしました〉
突然の年内独立となれば大ニュース。ところが、あまりにもひっそりとしていたためか、発表から1か月近くが経った今も、気づいた人はほとんどいない。振り返ってみれば、この事務所は、浅野のために設立されたようなものだった。
「浅野さんの実の父親・A氏が設立したものです。しかし、その父親は2017年に覚醒剤取締法違反容疑で逮捕されて社長を外れ、社員が社長業を引き継いで、順調に関係性を築いているように見えました。それだけに、突然の独立は驚きです。もっとも、マネージメントについてはアノレが今後も関わっていくようですが」(芸能関係者)
マネージメントに現事務所が関わるのであればわざわざ独立する必要もなさそうだが、そこには浅野の家族への思いが見て取れる。
「実は今回の独立で、アノレの取締役だった浅野さんの実兄も一緒に出ていくのです。実は浅野さんの父親は、2017年の逮捕で執行猶予判決が出てすぐに、また同じ容疑で逮捕されているんです。浅野さんとしては、今後、父親の社会復帰を支えていく中で、父親が立ち上げた事務所に所属しているとバツが悪いのでしょう。なにせ、父親の逮捕はこの事務所に大きなダメージを与えましたから。今後を考えて、兄と共に事務所を離れたのでは、といわれています」(前出・芸能関係者)
去る側の事情がそうだとして、では、去られる側はどうなのか。
「アノレはもともと、浅野さんと新井浩文さんが二枚看板でした。ところが2019年に新井さんが強制性交等の容疑で逮捕されて契約解除となってからは、浅野さんが事実上一人で支えてきました。芸能事務所はどこもコロナ禍の影響を受けていますが、特にアノレの経営は右肩下がりで、昨年末は約2000万円の赤字決算になっています。浅野さんが退社するとなると、今後が心配になります」(前出・芸能関係者)