「迷惑系」として有名なネット動画配信者が10月26日、小泉進次郎前環境相に“凸した”模様を配信した。スタッフに制止されながらも、駅のホームで電車を待っていた小泉氏に「もう環境大臣じゃないから無理ってこと? 持ってきた、これ」とレジ袋を差し出した。小泉氏がレジ袋を受け取っても配信者はつきまといを止めず、「(レジ袋削減は)具体的に減らないじゃないですか」などと訴えながら、小泉氏と同じ電車の車両に乗り込んだ。小泉氏にレジ袋をもう1枚受け取ってもらった配信者は、ようやく満足したようだ。小泉氏とグータッチを交わしてから電車を降りて、「応援してます。さよなら。セクシー!」と彼を見送った。
ネット上では〈めっちゃ優しい〉〈神対応〉〈好感度が上がった〉という声の一方で、〈こんなやつに絡まれて大変〉と小泉氏に同情する声も。配信前提で動画を撮られている以上、どんな相手でもなかなか無下にはできない苦労があるのだろう
いまや迷惑系配信者にまでレジ袋有料化がネタにされている小泉氏。この施策が何かと話題に上りがちな理由は、やはりプラスチックごみ削減においてどれほど効果があるのか疑問が残る点にある。そもそも国内で使用されるプラスチック全体のうちレジ袋は数%に過ぎないのだ。
小泉氏自身も「(プラスチックごみ削減には)たいしてつながらないです」と認めている。昨年8月、「NEWSポストセブン」で行われた元衆議院議員でタレントの杉村太蔵氏(42)との対談の中で、小泉氏は同施策への考えをこう説明していた。
「推奨している大臣が『たいしてつながらないです』というコメントをすると、『えっ!?』と思われるかもしれませんが、レジ袋有料化の目的は量ではないんです。900万トンあるプラスチックゴミのうち、レジ袋が占める割合は2~3%程度です。もともと、レジ袋を使わなくなったとしても、削減できるプラスチックゴミの量は微々たるものだということをわかった上で始まっているんです」
「目的が違うんです。目的は、レジ袋有料化をきっかけに、世界的な課題になっているプラスチックに問題意識を持ってもらうこと。杉村さんも『有料化して何の意味があるんだろう?』と疑問を持たれた時点でプラスチックゴミのことを考えているとも言えますよね」
なお、杉村氏は10月14日に放送された『情報ライブ ミヤネ屋』(日本テレビ系)の中で、「そういうことをお上に言われるとカチンとくる。啓蒙でこんなに不便な思いをしているのか、という声もある」と小泉氏を批判している。