10月31日に投開票が行われる第49回衆議院選挙を前に、インターネット各所のボートマッチ・サービスが話題を呼んでいる。ボートマッチとは、簡単なアンケートに答えるだけで自分と考え方が近い政党や候補者がわかるサービスのこと。しかし、必ずしも投票先を選ぶ上で必要十分な情報が得られるわけではない。どのように活用するとよいのだろうか。
1980年代にオランダで生まれ、1990年代にインターネット版が開始してからは欧米を中心に広く普及してきたボートマッチ・サービス。あらかじめ用意された、いくつかの質問に答えるだけで、自分の考えがどの政党・候補者とどのぐらい適合しているのかがわかるため、投票先を選ぶにあたって便利なツールとして活用されてきた。
日本では2007年に毎日新聞が新聞社としては初めてウェブ上でのボートマッチを実施。その後、徐々に普及してサイトの数も増え、近年では複数のボートマッチ・サイトを見かけることができるようになっている。
今回の衆院選では、毎日新聞「えらぼーと2021」や朝日新聞と東大谷口研究室の共同調査による「2021衆院選 あなたにマッチする政党は?」、日本テレビとJX通信社による「2021衆院選 2分でわかる! あなたの考え方診断」といった大手マスメディアが実施しているボートマッチをはじめ、ポータルサイトのYahoo! JAPANでも早稲田大学マニフェスト研究所監修の「政党との相性診断」が公開されている。
さらに、新たなサービスとしては、日本最大級の選挙情報サイトである選挙ドットコムが「第49回衆議院選挙 投票マッチング」を実施しているほか、今回の衆院選で初めてリリースされたプラットフォーム・JAPAN CHOICEによる「2021衆院選 投票ナビ」もある。また、既存のサイトだが、ユニークなところでは政治情報サイト・政くらべの「衆議院選挙で本当はどこに投票すべきかわかるツール」が、他とは毛色の異なるアンケートを行っている。