北海道日本ハムファイターズは10月29日、新庄剛志氏が来季の監督に就任すると発表した。この驚くべき人選について、第一報を10月23日に報じたのはスポニチだ。
「同紙は栗山英樹・現監督にかなり食い込んでいて、情報源は勇退後も日本ハムと深く関わる栗山氏にかなり近い筋とみられている。当初はあくまで観測気球との見方もあったが、“本命”と見られていた稲葉篤紀氏のGM就任が正式発表された段階で、内定が出たといわれている」(地元紙記者)
日本ハムは2023年に北広島市にオープンする新球場「エスコンフィールド北海道」に本拠地を移す。札幌市民の足が遠のかないように話題づくりは必須だ。型にはまらない“宇宙人・新庄”はたしかに、2003年にNYメッツから日本ハムに移籍後、天井からワイヤーで降り立ったり、スパイダーマンの着ぐるみで登場したりとパフォーマンスで話題をさらった。OBのなかで人気・知名度はずば抜けている。
とはいえ、現役引退後は海外移住や顔面整形などで話題を振りまき、昨年は48歳で現役復帰を目指してトライアウトにも挑戦した“お祭り男”が、3年連続Bクラス、今年は最下位の日本ハムを立て直すのに適任なのか。
新庄氏が阪神に在籍していた当時、低迷するチーム内には遅刻癖が蔓延していた。練習に1時間遅刻した新庄氏に、炎天下で同じ1時間の正座をさせるなど、厳しい指導で“鬼平”の異名を取った当時の阪神監督・藤田平氏は、「(第一報を聞いて)耳を疑いましたわ」と驚きを隠さない。
「“新庄監督”は客寄せパンダにはなるだろうが、フォローするヘッドコーチが大変やと思いますわ。日本ハムでパ・リーグを盛り上げた選手としてのパフォーマンスは認めます。ただ、指導者や指揮官としてはどうですかね……。話題づくりだけでは、野球はできへんからね。規則やルールを守らなかった阪神時代のままじゃ無理やけど、引退して社会に出てから勉強したんですかね。とはいえ負ければすべて監督の責任。それだけは逃げるわけにはいかへんから重責ですよ」