8月29日に首位に浮上したものの、9月以降負けが込み、セ・リーグ3連覇を逃した巨人。終盤の大失速で一時は4位・広島に2.5ゲーム差まで迫られ、クライマックスシリーズ(以下、CS)進出も危ぶまれたが、なんとか3位に滑り込んだ。11月6日からのCSファーストステージでは甲子園球場で2位の阪神と対戦する。
はたして巨人はCSでどう戦うのか、注目が集まっている。プロ野球担当記者が話す。
「原辰徳監督がどうチームを立て直すか。なかでも、巨人移籍後も打率1割5分4厘、3本塁打の不振に終わった中田翔をスタメンで起用するかどうかに注目が集まります」(以下同)
8月20日に日本ハムから無償トレードで移籍した中田は翌日に一軍登録され、翌々日にはスタメンで2ランを放ったが、以降は打てず、2度の登録抹消を味わった。
「安定感抜群の守備は買えますが、中島宏之やウィーラーを差し押さえてまでファーストのスタメンを張るほどの成績は残せていない。“実力至上主義”を謳う原監督が打てない中田にこだわることで、中田自身も苦しんだでしょうし、控え選手にも不満が溜まったはず。2年前の就任会見で、『巨人軍は個人軍であってはならない』とチームへの忠誠を求めた指揮官が不調の中田を使い続ければ、選手が動揺するのは当然です」
2度目の二軍落ちから再々昇格となった10月12日以降の9試合で、中田は7試合に先発出場。代打の2試合を含め、打率1割8分5厘、1本塁打、2打点と打棒復活とはいかなかった。
「原監督は昨年のパ・リーグ打点王である中田の素質に期待しているのかもしれませんが、全く結果が出ていない。5番や6番で使われていますが、中軸を任せられる働きはできていない。最近は、巨人の親会社である読売新聞の関連会社のスポーツ報知でさえ、中田のスタメン起用を疑問視する声を紹介しています」