丸大食品の発表によれば、ドラマやK-POPなどの韓流コンテンツに触れたことがある人の約8割が韓国料理を食べる機会が増えたという。長く続くステイホームの影響で『愛の不時着』や『イカゲーム』など新しい韓流ドラマが大ヒットし“第4次韓流ブーム”が到来。その波が“食”にも押し寄せて来ているのだ。しかし、そこには大きな落とし穴がある。
2021年8月には『辛ラーメン』で知られる韓国のインスタント麺メーカー最大手の「農心」がEUに輸出したラーメンから、基準値超えの有毒物質「2-クロロエタノール」が検出され、2020年6月には、千葉県内の業者が韓国から輸入した赤貝から、基準値を超える麻痺性貝毒が発見され回収に追い込まれた。
同年3月にもアメリカで韓国産エノキタケから食中毒の原因となるリステリア菌に感染して4人が死亡、30人余りが入院する事態が発生している。厚生労働省が公表する「輸入食品等の食品衛生法違反事例」リストには、唐辛子やえごまの葉など韓国料理に欠かせない野菜の名前が“農薬の残留量が基準値超えだった”として、ずらりと並んでいる。食品ジャーナリストの郡司和夫さんはいう。
「違反した野菜には『ヘキサコナゾール』など、発がん性のある農薬が基準値を超えて残留していますし、その量もかなり多い。しかも検査が行われる食品は一部です。そこから漏れた野菜が市場に流通していることも充分考えられます」(郡司さん)
生の野菜に加え、漬けものや韓国のりなどの加工食品にも落とし穴がある。
「特に危険なのが、キムチや大根の酢漬けなどから検出されている『安息香酸』と呼ばれる添加物です。日本における一日摂取許容量は、5~10mg/1kgとされていますが、2021年においても大根の酢漬けで、210mg/1kgも検出されました。
安息香酸は、細菌やカビ防止に使われる添加物で、日本では厳しい制限がかけられており、清涼飲料水やマーガリンなど一部の食品にのみ使用が許可されています。発がん性があり、ラットを対象とした実験では、痙攣を起こして死に至ったという報告もあります」(郡司さん)
韓国のりは“色”をしっかり見極めることが安全につながる。
「本来、韓国で採れるのりは色素が薄いため、黒々とした韓国のりは、着色料が使われている可能性が非常に高い。しかも発がん性のあるタール系の合成着色料を使用して、黒くしているケースが多いのです」(郡司さん)