今年9月初め、フジテレビの昼の報道番組に、大手生活用品メーカーの広報として登場した女性がネットをざわつかせた。「NHKの橋詰彩季アナ(28)じゃないか」──。
橋詰アナは、お茶の水女子大学卒業後、2015年にNHKに入局。その後名古屋放送局のアナウンサーとして活動していた。だが今年4月、突如同局の公式ホームページから彼女の名前が削除されていたのだ。事情を知るNHK関係者が語る。
「今年3月末に結婚を機に退職されたと聞いています。橋詰アナは、ハキハキとした語り口と真面目な性格で地元局員からの信頼も厚かった。名古屋では、『おはよう東海』のMCを務めていましたが、全国放送の『あさイチ』ではナビゲーターを務めたり、『ニュースウオッチ9』ではフィールドキャスターとして登場したことも。そのたびに『あの美女は誰?』と話題になり、今後は全国区での活躍が期待されていた」
冒頭の映像を見たこのNHK関係者は言う。
「マスク着用の上、結婚のためか苗字も変わっていましたが、目元と、堂々とした商品の解説ぶりを聞いて本人だと確信しました。まさか民間企業に転職していたとは」
同社に橋詰アナの在籍について確認したところ、「回答は控えさせていただきます」と答え、NHKは「退職した職員に関することはお答えしていません」とのことだった。
NHKでは、同じく今年3月末に退社した近江友里恵アナ(33)も、大手不動産会社に転職したと報じられた。なぜNHKの女性アナは、退職後に他局の女性アナのようにフリーにならず、企業への転職を選ぶのか。
「NHKは他局に比べ職種間の異動が難しいと言われている。そのため女性アナたちは、30歳前後で『一生アナウンサーをやっていくかどうか』を考えるようになる。しかも民放のように知名度があるアナが少ないので、フリーになるのは難しい。それで民間企業への転職を決意するのでは」(女子アナウォッチャー)
NHK女性アナウンサーの“流出”は今後も続くか。
※週刊ポスト2021年11月12日号